研究課題/領域番号 |
10308032
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鍋島 陽一 京都大学, 医学研究科, 教授 (60108024)
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研究分担者 |
吉田 松生 京都大学, 医学研究科, 助手 (60294138)
藤森 俊彦 京都大学, 医学研究科, 助手 (80301274)
星野 幹雄 京都大学, 医学研究科, 助手 (70301273)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
36,400千円 (直接経費: 36,400千円)
2000年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1999年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1998年度: 23,400千円 (直接経費: 23,400千円)
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キーワード | 個体老化 / Klotho遺伝子 / β-glucosidase / ホメオスタシス / 挿入突然変異 / 1型膜蛋白質 |
研究概要 |
Klothoマウスの分離と原因遺伝子:klothoの同定を基盤として、Klotho蛋白の機能の解析を行い、以下の結果をえた。 (1)Klotho蛋白には立体構造、結合糖鎖、翻訳後プロセッシングの違いによる4つのタイプがあり、それらはER,Golgiに存在する細胞内タイプ、細胞膜タイプ、細胞外ドメインの中央でプロセスされる分泌型short Form(mKL1よりなる)、膜貫通ドメインでプロセスされる全長に近い分泌型Long Form(mKL1,mKL2を含む)からなる。これらは結合糖鎖や立体構造が異なっており、それぞれを優先的に認識するモノクローナル抗体を作成した。(2)分泌型を高感度に認識する抗体を用いて、Klotho蛋白が血清中に存在することを証明した。(3)Klotho蛋白は活性中心の構造に変異があるとはいえ、構造的にはβ-Glucosidaseに相同性があることから、酵素活性の有無を追求してきたが、糖鎖切断活性を強く支持する結果が得られた。Klotho蛋白は少なくもターゲット分子の糖鎖を修飾対象、あるいは認識対象の一部としていると推定される。(4)Klotho遺伝子座にlacZ遺伝子をノックインしたマウスの解析により、Klotho遺伝子は腎尿細管、脳の脈絡膜、副甲状腺ホルモンを産生する副甲状腺の主細胞で強く発現することを見いだした。(5)Klothoを発現する尿細管細胞ではカルシウムホメオスタシスに関連する重要な遺伝子がそろって発現しており、更に、Klotho変異マウスではカルシウム制御の鍵となる遺伝子の発現変異が観察された。これらの結果はKlotho発現細胞、及び、Klotho蛋白のカルシウムホメオスタシス制御における重要性を強く示唆している。(6)蛋白の全体構造、β-Glucosidase活性中心の構造比較から、klotho遺伝子のホモログ、β-klotho遺伝子を同定した。β-klotho遺伝子は膵臓、肝臓、白色、褐色脂肪細胞で比較的高い発現が確認されている。また、ノックアウトマウスの作成、モノクローナル抗体を作成した。
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