研究課題/領域番号 |
10309008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
常脇 恒一郎 福井県立大学, 学長 (20026438)
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研究分担者 |
寺地 徹 京都産業大学, 工学部, 助教授 (90202192)
中村 千春 神戸大学, 農学部, 教授 (10144601)
萩原 保成 (荻原 保成) 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教授 (40185533)
五條堀 孝 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (50162136)
村井 耕二 福井県立大学, 生物資源学部, 助教授 (70261097)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
26,100千円 (直接経費: 26,100千円)
1999年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
1998年度: 15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
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キーワード | パンコムギ / 葉緑体ゲノム / 全塩基配列 / 整列クローン / 葉緑体遺伝子 / PCRプライマー |
研究概要 |
イネ科では、イネとトウモロコシにおいて葉緑体ゲノムの全構造が決定されていたが、コムギではまだ全構造明らかにされていなかった。そこで、本研究班では、平成10、11年度の2年間にパンコムギ葉緑体ゲノムの全構造を決定した。材料は、パンコムギの遺伝学的研究に世界で最も広く使われているChinese Springである。併せて、コムギとその近縁属における種属間・系統間のDNAおよび転写物産の変異をサザン法およびノザン法で解析するために有用な、葉緑体ゲノム全体をカバーする整列クローンの作成、および、葉緑体遺伝子の構造領域の増幅に必要なPCRプライマーの設計と、それを用いた当該DNA領域の増幅を行った。結果の概要は以下のとおり。 1)パンコムギ葉緑体ゲノムの全塩基配列の決定 : ゲノムサイズは134,540bpであり、トウモロコシの140,387bpよりは5,847bp(4.2%)小さく、イネの134,525bpにほぼ等しかった。多くの植物と同様、大小2つの単一コピー領域(LSCおよびSSC)と、これらに挟まれた逆位型反復配列(IRAとIRB)からなっていた。LSC、SSCおよびIR領域のサイズは、それぞれ、80,347、12,789および20,702bpであった。このゲノムには、4種のrRNA遺伝子(いずれも重複)、20アミノ酸に対応する30種のtRNA遺伝子、70のタンパク質をコードする遺伝子、および機能が未同定な5遺伝子、合計109個の遺伝子が見い出された。うち、9遺伝子とイントロンを有していた。 2)パンコムギ葉緑体DNAの整列クローンの作成 : LSC、SSCおよびIRBを完全にカバーする整列(一部、部分的にオーバーラップ)クローンバンクを作成した。これは55クローンからなっており、クローンの平均サイズは2,246bpであった。全クローンの73%はサイズが1-3kbの範囲であった。 3)パンコム葉緑体遺伝子増幅用PCRプライマーの設計 : 2tRNA遺伝子を除くすべての遺伝子(107個)の構造領域を増幅するために必要なPCRプライマーを設計した。また、これを用いて、当該領域DNAをPCRによって少量ずつながら増幅した。
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