研究分担者 |
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
田端 正久 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30093272)
池田 勉 龍谷大学, 理工学部, 教授 (50151296)
西田 孝明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70026110)
中尾 充広 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10136418)
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配分額 *注記 |
26,900千円 (直接経費: 26,900千円)
2000年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1999年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1998年度: 16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
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研究概要 |
3年間の研究期間で様々な研究成果がえられたが,主な成果を以下にあげる. 1.並列計算環境の構築. 高性能ワークステーションを購入してネットワーク接続し,これらにPVM(Parallel Virtual Machine)を実装することで,本研究で重要な設備である並列計算環境を徳島大学の今井研究室に構築した. 2.無限精度数値シミュレーション法の開発. 数値誤差は,打切り誤差と丸め誤差からなる.打切り誤差を任意に小さくするために,任意次数の近似を可能にするスペクトル法,とくに非線形問題に有用なスペクトル選点法がある.丸め誤差を任意に小さくするために,多倍長計算がある.本研究では,このスペクトル選点法と多倍長計算を組み合わせることで,数値誤差を任意に小さくする無限精度数値シミュレーションを実現した.1次元の境界値問題に本手法を適用したところ,誤差が10^<-2300>の数値計算ができた.これは,通常の数値計算精度である,倍精度計算の実に150倍以上という驚異的な計算精度である.また,数値誤差を任意に小さくできることが確認された. 3.ライブラリ開発と公開. 「無限精度数値シミュレーション」のためのライブラリ開発を行った.連立一次方程式を解くためのライブラリとして,ガウスの消去法を多倍長計算するものを開発した.また,これのPVMによる並列化したものも開発した.これらライブラリの公開は,今井のホームページにライブラリを収めた報告集を公開することで実現した. 4.関連する成果. 可視化における無限拡大法の開発,領域分割法による並列計算法の開発,逆問題・自由境界問題・流体問題への無限シミュレーションの応用とその基礎研究,精度保証の研究などにおいて多くの研究成果がえられた.
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