研究課題/領域番号 |
10354007
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
深尾 昌一郎 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (30026249)
|
研究分担者 |
山中 大学 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (30183982)
山本 衛 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (20210560)
橋口 浩之 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助手 (90293943)
渡辺 明 福島大学, 教育学部, 教授 (70114006)
渡邉 伸一郎 三菱電機, 通信機製作所, 課長(研究職)
中村 卓司 京都大学, 超高層電波研究センター, 助教授 (40217857)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
32,600千円 (直接経費: 32,600千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1999年度: 16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
1998年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
|
キーワード | 大気レーダー / Lバンド / 可搬型 / 下部対流圏 / フェーズドアレイ / RASS |
研究概要 |
近年、音波レーダー、レーザーレーダーに加えて比較的小規模のレーダーを大気力学観測へ応用する実験的試みが世界的に行われている。レーダーは天候等に左右されず高精度かつ高時間/高度分解能で大気の動態を明らかにできる最も適したリモートセンシング法の一つである。境界層を観測するレーダーは特に「境界層レーダー」と呼称されており、国内数ヶ所でそれを用いた観測が行われているが、現在、もう少し大型で下部対流圏の重要部分をカバーするレーダーが必要とされている。本研究では下部対流圏全域を観測可能なLバンドの可搬型「下部対流圏レーダー」(LTR=Lower Troposphere Radar)を開発することを目的とする。 初年度に、下部対流圏レーダーのシステム設計を行い、4m×4mのセミアクティブフェーズドアレイ方式のLバンド小型・軽量平面アンテナを設計製作した。2年度に、送信出力2kW、送信機帯域10MHz、デューティ比約20%の性能をもつ送受信装置を設計製作した。これらを組合せ試験観測を実施し、MUレーダー、境界層レーダー、ドップラーソーダーや地上風速計等との同時比較観測により観測精度の検証を行った。次いで、下部対流圏レーダーを用いて温度観測を可能とするため、RASS(Radio Acoustic Sounding System)システムの開発を行った。様々な風速プロファイル時に対応できるよう、レイトレーシングによりスピーカーの最適な配置について検討した結果、アンテナの周囲にスピーカー8台を配置する構成を取ることとした。また、リアルタイムで湿度プロファイルを推定するためのソフトウェアを開発した。ラジオゾンデとの同時比較観測を行い、温度の観測精度の検証を行った。最終年度は、これらをより完成度の高いものにするため、様々な改良を行った。また、1年以上の期間、ほぼ連続して取得できているデータを用いて、風速や乱流強度の日変化や季節変化について調べた。
|