研究課題/領域番号 |
10355002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾浦 憲治郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029288)
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研究分担者 |
本多 信一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90324821)
片山 光浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70185817)
綿森 道夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80222412)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
35,500千円 (直接経費: 35,500千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1998年度: 26,800千円 (直接経費: 26,800千円)
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キーワード | 表面水素 / 表面局所プロセス / 金属 / 半導体界面 / イオン反跳分光 / 自己組織化 / 水素終端 / STM / パターニング / 水素生態 / 選択エビタキレー / 水素経場 |
研究概要 |
これまで、表面水素の評価法として、一般に、表面水素の平均的な構造・物性を分析する手法が使用されているが、水素を媒介とする極微プロセス技術を飛躍的に向上させるためには、表面局所の水素の生態を評価する手法の確立が必要となる。そこで、本研究では、表面局所の水素の生態を原子レベルのミクロな尺度で解明することを目的とした。そのため、(イ)表面水素の定量分析が可能な、低エネルギーイオン反跳分光装置を導入し、これと走査トンネル顕微鏡(STM)との同時測定が可能となる装置の開発を行う。(ロ)これを駆使して、表面局所の水素に関する理解を発展させ、ひいては水素を媒介とする極微プロセス技術の創出に資することを目的とした。特筆すべき結果として、以下のような新しい事実が得られた。 (1)低エネルギーイオン反跳分光法により得られる水素の絶対量などの表面水素のマクロな生態とSTMによって得られるミクロな生態との相関を把握しつつ、水素吸着による表面不活性化、構造安定化、自己組織化など、水素変性による表面局所領域の種々のプロセスを詳細に解析し、そのメカニズムを解明した。特に、水素原子付与による自己組織化として、In/Si(100)、Al/Si(100)、Ag/SiC(0001)表面などの金属/半導体初期界面をとりあげ、これらの表面に水素原子を付与して観察した結果、金属ナノクラスターの形成と初期界面構造に特有の特異な水素終端構造を見出した。 (2)上の成果に基づいて、STMを用いて水素を表面局所領域から除去する技術を用いて、水素を媒介とする表面局所の制御プロセスを構築を狙った。基板表面としてSi(100)4x1-H構造をとりあげ、この表面からの水素原子の局所的除去によるパターニングを試みた結果、c(8x2)周期の特異なSiナノ構造を局所的に創製することにに成功した。
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