研究分担者 |
小野 順貴 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (80334259)
来海 暁 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 講師 (30312987)
篠田 裕之 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (40226147)
原田 宗生 住友金属工業, デバイス技術室, 副主任研究員
安部 素嗣 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70272391)
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配分額 *注記 |
19,780千円 (直接経費: 18,700千円、間接経費: 1,080千円)
2001年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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研究概要 |
本研究は,平成8年度より科学研究費による補助により基礎研究を進めてきたFishbone構造を用いたセンサ/アクチュエータ機構の実用レベルへの展開を目的として行なったものである。ここでFishbone構造とは,人間の蝸牛基底膜と等価な構造をシリコン基板上に平板振動構造として実現する,知能化マイクロフォンの基本構造を指す。本研究期間においては,a)音声認識のための知能化マイクロフォン,b)適応的周波数補償を行う補聴器,を具体的なターゲットとして研究を行なった。 研究期間(3年間)の成果概要は以下の通りである。 1.知能化マイクロフォンとしてのフィッシュボーン構造の最適設計 音響振動のエネルギーを各共振子に高効率で伝達する構造を機械系-電気系アナロジに基づいて考察し,その最適解として各共振子の抵抗要素が一定でインダクタンス,キャパシタンス要素が対数線形となる構造を導いた。 2.フィッシュボーンセンサ出力に適した信号符号化,特徴抽出法の導出 フィッシュボーン構造の各共振子の出力であるサブバンド信号から,人間の聴覚特性と関係の深い音声信号のAM-FM成分およびピッチ成分を実時間で抽出する理論を構築し,計算機レベルで実証を行った。 3.マイクロマシニング技術によるフィッシュボーン構造の実装 住友金属工業のプロセスを用い,シリコンウェハ上にピエゾ抵抗検出型のフィッシュボーン構造を試作した。また,この振動検出をPWM変調に基づきディジタル的に行う方法を提案した。 4.フィッシュボーンセンサを用いた応用システム 補聴器への応用を目指して,試作品を利用し,電流加算による周波数特性可変フィルタを作成した。また,フィッシュボーンセンサと対数螺旋形反射板を用いて,人間の単耳音源定位を模倣した音源定位センサシステムを試作し,実験により動作を確認した。
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