研究課題/領域番号 |
10356004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清水 昌 京都大学, 農学研究科, 教授 (70093250)
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研究分担者 |
喜多 恵子 鳥取大学, 工学部, 助教授 (70234226)
小川 順 京都大学, 農学研究科, 助手 (70281102)
片岡 道彦 京都大学, 農学研究科, 助教授 (90252494)
長谷川 淳三 鐘淵化学工業(株), 高砂研究所, 基幹研究員
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
30,300千円 (直接経費: 30,300千円)
2000年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1999年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1998年度: 17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
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キーワード | キラルビルディングブロック / カルボニル還元酵素 / 不斉還元 / 4-クロロ-3-ヒドロキシ酪酸エチル / アルデヒド還元酵素 / 4-700-3-ヒドロキシ酪酸エチル / 4-クロロ-3ヒドロキシ酪酸エチル / 4-クロロアセト酢酸エチル |
研究概要 |
光学活性4-クロロ-3-ヒドロキシ酪酸(CHB)エステル類は、様々な光学活性化合物のキラルビルディングブロックとして用いることができる。本研究では、微生物酵素の持つ立体選択性を利用した光学活性CHBエステル類の生産法の確立を試みた。 光学活性CHBエステル類を生産するための出発原料としてはプロキラルなカルボニル化合物である4-クロロアセト酢酸エチルエステル(CAAE)を用い、カルボニル基の不斉還元反応により光学活性CHBエチルエステル(CHBE)を生産するプロセスの構築を目指した。スクリーニングの結果、R-CHBEに変換するCAAE還元酵素(AR1)をSporobolomyces salmoniclolorが、S-CHBEに変換するCAAE還元酵素(S1)をCandida magnoliaeが生産することを見出した。さらに遺伝子組換え技術を利用して、CAAEの不斉還元反応に必要な酵素AR1あるいはS1遺伝子のみを大腸菌内に大量発現させ、これを触媒として用いる方法を試みた。大腸菌には還元反応に必要な補酵素の供給系が充分にないことから、補酵素再生系としてグルコース脱水素酵素(GDH)遺伝子も共発現させることも試みた。 R-CHBE生産については、AR1及びGDH遺伝子を同じ大腸菌に共発現させ、この組換え大腸菌を触媒として最終的に300mg/mlのCAAEをほぼ定量的にR-体のCHBEに転換することが可能となった。一方、S-CHBE生産に関しても、同様にS1・GDH遺伝子の大腸菌内での共発現に成功し、この組換え大腸菌を触媒としてCAAE還元反応を行ったところ、350mg/mlのCAAEをほぼ定量的にS-体のCHBEに転換することが可能となった。これにより、酵素不斉還元反応による実用的物質生産プロセスの基盤を構築することができた。
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