研究課題/領域番号 |
10357001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
久場 健司 名古屋大学, 医学部, 教授 (60080561)
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研究分担者 |
武部 紘二 株式会社ニコン技術工房, 研究員
中山 晋介 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30192230)
武部 絋二 株式会社ニコン, 技術工房, 研究員
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
32,500千円 (直接経費: 32,500千円)
2000年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1999年度: 12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1998年度: 12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
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キーワード | 全方位蛍光集光2光子励起レーザー顕微鏡 / Ca^<2+>依存性K^+チャネル / カエル運動神経終末 / ティアノジン受容体 / 細胞内Ca^<2+>遊離 / 開口放出 / 短期可塑性 / ウシガエル交感神経節細胞 / Ca^<2+>依存性K^+チャンネル / ライアノジン受容体 / カゴメ化合物活性化 / ウシガエル交換神経節細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は、2光子励起による蛍光を顕微鏡ステージ上下両方向から測光し、最大集光効率で蛍光の切片イメージを記録する顕微鏡(全方位蛍光集光2光子励起レーザー顕微鏡)を開発することと、この装置及び通常のCa^<2+>イメージング法と電気生理学的手法を組み合わせて、ニューロン細胞内Ca^<2+>動態とその作用機構を明らかにするのが目的であった。全方位蛍光集光2光子励起レーザー顕微鏡を作成し、実用試験に入ったが、下記の理由により具体的な稼動試験は平成14年度に持ち越された。通常の2光子励起レーザー倒立顕微鏡システムにステージ上方の対物レンズと分光器を介して測光する光学系を追加した。その結果、二つの対物レンズによる切片画像の加算により、通常の2光子励起レーザー顕微鏡の約1.5から2倍の明るさとS/N比の画像が得られた。また、超短派パルスレーザーを顕微鏡後方から対物レンズを通して細胞に入射し、カゴメ化合物の一点励起を行う装置を開発した。 カエル運動神経のシナプス前終末では、反覆神経活動によるCa^<2+>流入によるCa^<2+>カルモジュリンキナーゼIIの活性化とcyclic ADP-riboseの産生により、リアノジン受容体のプライミング(活性化準備)により、Ca^<2+>誘起性Ca^<2+>遊離機構(CICR)が活性化され、伝達物質の開口放出と短期の可塑性が促進されることや、ウシガエル交感神経節シナプス前終末のIP_3受容体を介するCICRにより伝達物質放出の長期増強が起こることが明らかになった。シナプス後ニューロンでは、リアノジン受容体と細胞膜のCa^<2+>チャンネルとBKタイプのCa^<2+>依存性K^+チャンネルが90nmの距離で存在し三つ組み構造を形成し、これによるCICRが活動電位スパイクの下降相を形成し、SKタイプのCa^<2+>依存性Xチャンネルの活性化により後電位を発生し、これらの機構が可塑性を持つことが解った。
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