研究課題/領域番号 |
10357004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
豊岡 照彦 東京大学, 保健管理センター, 教授 (00146151)
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研究分担者 |
東丸 貴信 日赤本社病院, 循環器科, 部長 (60180163)
申 偉秀 東京大学, 保健管理センター, 助手 (10211971)
阪本 英二 国立循環器病センター研究所, 室長 (40291067)
中村 文隆 東京大学, 医学部, 循環器内科・助手 (20261969)
鈴木 順一 東京大学, 保健管理センター, 講師 (50260485)
上原 誉志夫 東京大学, 保健管理センター, 助教授 (40184965)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
18,400千円 (直接経費: 18,400千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 遺伝子診断 / 突然死 / ミトコンドリア / 肥大型心筋症 / 拡張型心筋症 / MELAS / Dルーフ / 心筋症 / 遺伝子 / Dループ / 発症前診断 / 予防医学 |
研究概要 |
既に昨年までに我々が解明したミトコンドリア遺伝子に加えて、次に心筋症を進化生物学的にグループ分けが可能か否かを検討した。HCM・DCMの各種心筋症を有する患者と非心筋症患者の末梢血から定法に従いミトコンドリアDNAを分離し、その発現コントロール領域中のD-loopの上流と下流のprimerを用い、PCRで増幅したD-loop領域のダイレクトシークエンシングを行い、分子学的系統樹を作成して解析した。 その結果、162例の心筋症患者(HCM112例、DCM50例)からミトコンドリア脳筋症の原因遺伝子であるMELAS型のA3243G変異を4例(2.5%)検出し、非心筋症168例では見られなかった。これら4例のMELAS型点変異を持つ心筋症とそれ以外の心筋症10例、及び非心筋症23例のD-loop領域から分子系統樹を作成し,検討した結果、驚くべき事にMELAS型の心筋症患者は全員同分子系統樹内の近接部位に位置する事が判明した(Shin et al.,Am. J. Hum. Genet. 2000)。 これは現在これらの患者が全くの他人のように見得ても、実は遠い先祖が共通している可能性が大きい。更に重要な所見として偶々遺伝子変異を有していても現在心筋症を示さない症例は上記のように変異を来たしたミトコンドリアが幸い心筋に集中して発現せず、臨床的に症状を呈さなかっただけで、子孫には心筋症が発生しうる事を示している。
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