配分額 *注記 |
34,520千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 1,920千円)
2001年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2000年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1999年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1998年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
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研究概要 |
本研究では,現存する多くのロパスト幾何計算技術を,それぞれの提案者自身が持ち寄って,統一的な観点から比較・評価し,利用者にわかりやすい形でそれぞれの手法の長所・短所を整理した.ここで取り上げた技術は,大きく三つに分類できる.第一はピクセル・ボクセルアプローチで,浅野哲夫のディジタル画像の各種最適化,乾正知の加工計画アルゴリズム,木村文彦の変形臓器表現などが含まれる.第二は位相的アプローチで,大沢晃のスペースモデリング,東正毅の位相拘束利用アルゴリズム,杉原厚吉の位相優先法などが含まれる.第三は代数的アプローチで,今井浩のグレブナー基底利用アルゴリズム,比留川博久のシルエットアルゴリズム,杉原厚吉の一般化ミンコフスキー演算などが含まれる.これらの手法を機械加工のための逆オフセット計算,ディジタル画像の領域分割・曲線抽出・ディジタルハーフトーニング,結晶ボロノイ図の計算,軟性臓器のモデリング,外科手術シミュレーション,多角形の衝突検出と押詰め,可視空間追跡,ソリッドモデリング,立体干渉計算,形状パラメトリック設計,最小費用流計算,ロボット動作計画,メッシュの平滑化,ミンコフスキー和などに応用した.そして,その経験を通じて,第一のアプローチは,低次元に汎用性がありロバスト性も確保しやすいが,高次元には向いていないこと,第二のアプローチは,高速でどのような計算精度のもとでも使えるが,アルゴリズム開発に個別問題ごとの工夫が要ること,第三のアプローチは,次元にかかわりなく適用できるが,有理計算を要するなど計算環境に制約があることなどの長所・短所をまとめることができた.
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