研究課題/領域番号 |
10358020
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
北畠 顕 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00124769)
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研究分担者 |
三神 大世 (三上 大世) 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90250456)
山本 克之 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10088867)
安田 慶秀 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60125359)
岡本 洋 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (50260394)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
30,600千円 (直接経費: 30,600千円)
2000年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1999年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1998年度: 13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
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キーワード | 高周波超音波 / 高速電子走査 / 小動物バエコー法 / 筋性中動脈 / 生体微細構造 / 探触子 |
研究概要 |
本研究では、高周波高速電子走査型探触子(10,13および15MHz)を中心とする超音波システムの開発に成功した。本システムは、距離方向0.20mm未満、方位方向0.25mm未満という、従来の装置を超える優れた空間分解能を達成するとともに、最大656フレーム毎秒の良好な時間分解能をあわせ持つ。本システムの有用性を以下の3つの分野で検討した。 1.冠動脈の観察と計測:市販型7.5MHz探触子と本研究で試作した10MHz探触子を用いて、ヒト冠動脈標本を観察し、組織学的所見と比較した。10MHz探触子は従来の7.5MHz探触子に比し、動脈硬化巣を含めた血管構造をより忠実に描出し、血管内腔面積および内膜中膜面積の計測精度を改善した。 2.ApoEノックアウトマウスの心血管病変の評価:ヒトに類似した動脈硬化を自然発症するApoEノックアウトマウスの心大血管をin vivoで観察した。13MHz探触子を用いた経胸壁的心エコー法により、マウス大動脈の粥状硬化病変や壁伸展性の低下の検出とともに、二次的に生じた左室の形態変化を検出することができた。 3.筋性中動脈の計測精度の検討:7.5MHz、10MHzおよび15MHz探触子を用いてヒト上腕動脈および橈骨動脈の血管内径と内膜中膜厚計測を行い、その再現性を比較した。これら全ての計測において、15MHz探触子の再現性が最も良好であった。上腕動脈の血管拡張反応についての検討においても、15-MHz探触子の再現性が最も高かった。 我々の新しい高周波超音波診断システムは、ヒトおよび実験小動物の心血管系病変のより精密評価を可能とし、今後の臨床的・研究的応用が期待される。
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