研究課題/領域番号 |
10410045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
中野 正大 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (70039783)
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研究分担者 |
寺岡 伸吾 (寺岡 伸悟) 甲南女子大学, 文学部, 助教授 (90261239)
鎌田 大資 椙山女学園大学, 人間関係学部, 助教授 (30278238)
宝月 誠 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50079018)
高山 龍太郎 富山大学, 経済学部, 講師 (00313586)
金子 雅彦 防衛医科大学校, 医学教育部, 助教授
藤澤 三佳 Kyoto University of Art and Design, Departmant of Art and Culture, Lecturer (00259425)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | シカゴ学派 / 社会調査 / 都市社会学 / 社会解体 / 人間生態学 / シンボリック相互作用論 / エスノグラフィ / 生活史 |
研究概要 |
「シカゴ学派の総合的研究」は、米国において専門科学としての社会学の成立・発展に中心的な役割を果たしたシカゴ学派社会学の諸成果に対する多角的な検討を通して、現代社会の諸問題を分析するための有効な社会学的土台を構築することを目的とした。この目的を実現するために、トマス、ミード、パーク、バージェスといった研究者たちの理論的業績の検討だけでなく、理論と経験的研究とが密接に関連している「シカゴモノグラフ」を直接的に検討し、理論と調査の架橋という作業を行った。まず、キャバン『自殺』やショウ『ジャック・ローラー』、トマス=ズナニエツキ『ポーランド農民』などのモノグラフを解読した。そして、こうして得られた知見を踏まえて、より総合的にシカゴ学派を理解するために「リンドスミスの理論構成」や「シカゴ学派集合行動論の系譜」、「ヒューズとその周辺」といった主題について検討したり、シカゴ学派と外部世界との関連を理解するために、「シカゴ学派とパーソンズ」、「シカゴ学派と日本社会学」といった主題について議論したりした。また、「量的調査」も含めたシカゴ学派社会学の社会調査方法論についても討議を行った。このような討議を重ねると同時に、平成10年と11年には、研究代表者中野正大と主要な研究分担者数名がシカゴ大学社会学部を訪問し、アボット教授(Andrew Abbott)をはじめ、同大学社会学部スタッフ数名にインタビューを行い、シカゴ学派の人的・知的系譜に関する貴重な助言や情報を得た。こうして、シカゴ学派を「総合的」に検討することによって、質的調査に偏った社会学であるという従来のイメージではとらえられない特徴が明らかになったと考える。 平成12年には、第51回関西社会学会のシンポジウム「シカゴ学派の伝統」において、研究代表者中野正大が司会を務め、研究分担者2名が研究成果を報告した。一方、文献収集についても精力的に行い、日本で入手可能なシカゴ学派に関する文献を3年間で200冊ほど購入し、他の研究機関の研究者の利用も考慮して京都工芸繊維大学に寄付した。購入不可能な文献に関しては、日本各地の大学図書館や社会学研究室を訪問して複写した。そして最終年度には、こうして入手した文献情報を整理し、主に初期シカゴ学派に関する文献一覧を作成した。
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