研究課題/領域番号 |
10410046
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
石川 義之 島根大学, 法文学部, 教授 (20035330)
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研究分担者 |
竹村 一夫 樟蔭女子短期大学, 助教授 (60243416)
江口 貴康 島根大学, 法文学部, 講師 (10248601)
小林 久高 島根大学, 法文学部, 助教授 (30215355)
村本 邦子 女性ライフサイクル研究所, 所長(研究職)
近藤 孝造 徳島工業短期大学, 講師 (40234934)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 性的虐待 / インセスト / 児童虐待 / 性的被害 / 体罰 |
研究概要 |
筆者たちは、研究期間中に、関西圏の都市部(大阪市)と農村部(郡部)に在住する女性を対象に、無作為抽出法による、性的虐待を含む性的被害の実態調査を実施した。調査法としては、自計式調査票法による郵送調査(=アンケート調査)と他計式調査票法による個別面接調査(=インタビュー調査)とを併用した。ここでは、うち、大阪市在住の18〜54歳の女性3,012人を対象に実施されたアンケート調査結果の統計分析から得られた知見についてのみ述べる。なお、有効回答率は16.799%、また、回答者の性的被害の経験率は79.6%であった。 この調査データの統計分析によって有意であることが確認された諸変数間の関係は次のようであった。1.性的被害と心理的損傷との関係。2.性的被害の開始時期、加害者のタイプと主観的トラウマ変数との関係。3.性的被害とPTSD症状との関係。4.心理的損傷とPTSD症状との関係。5.性的被害経験と「否定的」生活経験との関係。6.心理的損傷及びPTSD症状と「否定的」生活経験との関係。7.「子ども時代」の被害経験と心理的損傷及びPTSD症状との関係。以上の諸関係から取捨選択して、性的被害の影響の流れのメイン・ルートを推定すると、性的被害→心理的損傷→PTSD症状→「否定的」生活経験、となる。この連関から、PTSDの発症や「否定的」生活の発生を防止するためには、より前の段階での専門家による治療的・福祉的介入が必要であることが示唆された。
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