研究課題/領域番号 |
10410061
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 筑波大学 (1999-2000) 関西学院大学 (1998) |
研究代表者 |
鳥越 皓之 筑波大学, 社会科学系, 教授 (80097873)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 環境社会学 / まちづくり / 吉野山 / 自然環境 / NPO / 歴史的環境 / 自然保護 / 嵐山 / 観光 |
研究概要 |
現在、私たちの国では、さまざまな環境保全の試みがなされている。とりわけ本研究のような人工的自然環境の研究の場合、いわゆる「まちづくり」の活動とたいへん強く関わっている。ちなみに、本研究でいう人工的自然環境とは、人間が手を加えた自然環境を意味し、いわゆる純粋な自然環境と対置する用語である。 本研究の期間、奈良県吉野山を中心としつつも、かなりの地域を実地に調査することができた。とりわけまちづくりについて熱心に取り組んでいる地域を訪問し、それが結果的に人工的な自然環境-田畑やせせらぎ、里山、公園など-の保全に関わっている実態をつぶさに調査できたことは大きな収穫であった。 吉野山の調査においては、どうして吉野山は千年以上も、桜の山を保全できたのだろうかという疑問のもとに、そのノウハウ、価値の体系、歴史的経緯などを、かなりの調査期間をとって調査をした。そして、信仰から始まった桜の保全が花見の隆盛などを経て、明治以降のいまでいうNPOの成立までの変化を追った。またこのNPOが時代の状況の変化のなかでどのような「生き残り作戦」をとっていったのかという事実も明らかにすることができた。一言でいえば、軍国気分の高いときにはそれに合わせた論理を、民主主義が評価されると、一般国民の意見を入れるというような対応をしつつ、桜を保全するNPO組織を保持することで桜の山を維持できたことが分かった。 とりわけ特筆しておきたいことは、この研究を通じて、たんに人工的自然環境の研究にとどまらず、この研究が応用・政策的研究であるために、結果として「社会学の応用可能性」を探るという社会学そのものへの貢献もできたことであった。
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