配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
寄せ場とは,日雇労働者が手配師・人夫出しを介在して日雇労働に就労する場所であり,ヤミ(違法な)労働力市場が日々公然と展開されている場所である。けれども,1990年代末には,日本最大の寄せ場=ドヤ街である釜ヶ崎(大阪)をはじめてとして,山谷(東京),寿町(横浜),名古屋(笹島)など,代表的な寄せ場では,顔付けを中心とした労働手配が行われるだけで,かつて所謂「自由労働市場」と言われたようなフリーの就労斡旋は,ほとんどなくなってしまった。寿町や山谷では,ドヤを居宅とした生活保護受給者が増加した。また,都市圏では野宿者が急増して,所謂「ホームレス問題」として社会問題化した。釜ヶ崎のある大阪市では,野宿者数は一万数千人に上ると報じられており,国会に於いても「ホームレス問題」に関連した法案が検討されている。 寄せ場のドラスティックな変貌へと直面してなされた本研究は,いわば必然的に以下のような課題を追求することとなった。 (1)日雇労働市場の衰退という「寄せ場の変貌」をどのように捉えるか (2)野宿者問題と寄せ場との関係性 (3)寄せ場を包摂する都市下層というより広い枠組のもとでの寄せ場の位置づけ (4)日本の労働市場全体の変化との関連における日雇労働市場としての寄せ場の変貌 (5)欧米のホームレス問題=アンダークラス問題と日本の寄せ場=野宿者問題との異同 (6)日本の寄せ場=野宿者問題が将来的にどのように展開していくのか
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