研究課題/領域番号 |
10410069
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
土屋 基規 神戸大学, 発達科学部, 教授 (10093519)
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研究分担者 |
岸本 肇 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80030592)
白川 蓉子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80108852)
小石 寛文 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70030591)
小田 利勝 神戸大学, 発達科学部・人間科学研究センター, 教授 (90124536)
船寄 俊雄 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (40181432)
清水 民子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (40046470)
五味 克久 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (50144556)
末本 誠 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80162840)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 乳幼児 / 発達環境 / 保育 / 発達と教育 / 人間形成 / 教育制度 / 心の教育 / 中等教育の接続 |
研究概要 |
1.子どもの発達に学校がストレス源となっている現状を重視し、精神医学的対応、心理学的対応、心の教育やメディア、情報環境の整備等の中・長期的課題が重要である。 2.少子化は経済的要因によるところが大きいが、発達の観点から見ると情緒不安定や強い依存心等の問題を含んでいる。日本の乳幼児期の長時間保育は、女性の独自の労働形態を根底にしており、保育内容の向上と地域における子育て支援策を推進する必要がある。 3.発達障害の子どもをもつ親のストレスは大きく、外国との比較で日本の親は忍耐強く、家族の絆は強いが、友人とのつながりが薄く、社会的対面を意識している。養育のあり方には社会的観点の導入が必要であり、養育支援のあり方として、託児施設の整備、発達相談・指導機関、医療機関、子育て情報の提供が望まれている。 4.子どもの発達にとって、高校通学区・入試制度の心理的影響から認められる。日常生活で心がけていることと入試を意識して心がけていることに差があり、入試を意識して心がけていることに通学区で相違があるが、入試方法の違いによるとはいえない.高校制度の改革については、成績による「輪切り」の厳しい地域では高校入試の改善要求が高く、高校のランク下位と見なされている地域は変更希望が強い。また、子どもの心と体の変調を多くの教師たちが把握しており、発達上のストレス源には、日常の学校生活における生徒間の友人関係や生徒と教師の人間関係を要因とするものもある。特に中学生の不登校は友人関係における不適応が主因であり、ソーシャルサポートへの肯定的な認知は学校回避感情と大いに関連している。 5.情報化社会のマスメディアの子どもへの影響も重要な問題であり、発達環境としての電子ネットワークは中学生の家庭でのインターネットの利用は日常的になっている。特にテレビの影響について、プラス効果として多様な情報を得ることができる反面、架空世界と現実世界の乖離等のマイナス効果、暴力と攻撃的な態度の関係に影響があることが認めるられた。 6.子どもの発達と環境の問題として、地域の変化に伴って、豊かさの中での子どもの生活の貧困、生活のゆがみが進行している。こうした状況をを克服し、地域での生活、労働、遊び、学習を通して生活的知恵を豊かにし、人間形成作用を再建することが必要である。
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