研究課題/領域番号 |
10410071
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新谷 恭明 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (10154402)
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研究分担者 |
久米 弘 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (40205175)
植田 信廣 (植田 信広) 九州大学, 大学院・法学研究科, 教授 (70125996)
有馬 學 (有馬 学) 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 教授 (80108612)
田代 武博 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助手 (30294854)
折田 悦郎 九州大学, 文学部(大学史料室), 講師 (10177305)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | アーカイブス / 九州大学 / 大学史 / 大学史料 / 大学文書 |
研究概要 |
現在、公文書館法の施行等を契機として、公文書を始めとする近現代史料の収集が盛んに行われている。しかし、大学、特に国立大学関係史料の収集・調査・研究は緒に就いたばかりであり、大量の大学関係史料が放置されたり、放棄されているのが実状である。本研究の目的は、先ずこのような点を考慮して、九州大学を中心とする大学関係史料を調査・収集して散逸を防ぐと同時に、史料の目録化、ホームページ上での検索等を行うこと、次いで近日中に施行されるいわゆる情報公開法との関係にも留意しながら、大学におけるアーカイヴスシステムのあり方について研究することであった。 このうち、目録化については九州大学大学史料室に収集された公刊史料を『九州大学関係史料目録』(平成10年度)、「九州大学大学史料室所蔵史料目録」(研究成果報告書)としてまとめ、ホームページについては、平成11年度の初めに「九州大学大学史料室」(http://www.arc.kyushu-u.ac.jp/)を立ち上げた。その目次は「設置の目的/機能及び活動/沿革/所蔵史料/組織/刊行物/規則/利用状況/九州大学関係史料目録/共同研究/写真検索(工事中)/九州大学大学年表」というものであるが、このうちの「刊行物」には創刊以来の「大学史料室ニュース」と「総長訓辞式辞集」等を収め、また同じく「九州大学関係史料目録」で、大学史料室に所蔵される九州大学や他大学、文部省・諸団体等関係史料の一部が検索可能となっている。 次に、具体的な史料の受入れについて記せば、九州大学の旧教養部、研究協力課、学務部(旧学生部)の公文書等を大量に受け入れた。中でも旧教養部関係文書は、旧制福岡高等学校→九州大学分校→教養部(平成5年度まで)という変遷を経た史料群で、これで九大における一般(教養)教育の歴史に関する基本史料の殆どが大学史料室に所蔵されたことになる。 大学におけるアーカイヴスシステムのあり方等については、新鞍拓生「文書館学・大学文書館論」(『研究成果報告書』)、折田悦郎「大学史編纂と史料収集・保存のあり方について」(『広島大学史紀要』2)が論じ、これまで九州大学大学史料室でなされた大学アーカイヴスをめぐる諸論も『研究成果報告書』(巻末)に収めた。またホームページ等の技術的な問題に関しては、久米弘「大学生のためのホームページを介した相互意見参照による情報教育の試行」(1999PCカンファレンス分科会予稿集)等が検討を加えた。 なお、アーカイヴスの機能は、史料の収集・整理・保存とそれらの史料の直接的な利用ばかりではなく、史料の調査・研究から得られた諸情報の提供という役割にも大きなものがある。本研究ではこの点についても検討した。大学にあるアーカイヴスという特徴を活かして、個別大学史を大学の授業の中にどのように取り入れるか等を、シンポジウム「大学における低年次教育の意義」(新谷恭明・折田悦郎共編、2000年)で論じている。
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