研究課題/領域番号 |
10410073
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
麻生 誠 放送大学, 副学長 (00014689)
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研究分担者 |
大塚 豊 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (00116550)
岩永 雅也 放送大学, 教授 (30151749)
池田 輝政 名古屋大学, 高等教育研究センター, 教授 (90117060)
米川 英樹 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50116133)
本多 泰洋 東京女学館大学, 国際教養学部, 教授 (50238820)
四方 義啓 名城大学, 理工学部, 教授 (50028114)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 才能教育 / 例外的才能児 / 才能教育のための教師教育 / アクセラレーション / エンリッチメント / 出現率 / オーバー・アチーバー / 飛び級 / 才能者(児) / 能力 / 飛び入学 / 適応 / 才能観 / 才能児 / IQ / テスト / 早期教育 |
研究概要 |
この「教育上の例外措置に関する基礎的研究」では、まず初年度(平成10年度)に、才能教育の実態がこれまで必ずしも十分に情報として蓄積されてこなかった環太平洋地域(シンガポールおよびオーストラリア)の才能教育め実情について、研究分担者である本多泰洋教授が資料の収集、有識者、実践家へのヒアリング等を行い、その積極的な取り組みに関する多数のデータを得た。シンガポールでは、拡張型の才能教育が、オーストラリアでは拡張、促進の両タイブの才能教育が、ともに1980年代から盛んに行われるようになっている。どちらも主として米国の才能教育理論と方法を導入している。また、とりわけオーストラリアでは才能教育のための教師訓練に力が注がれていることがわかった。さらに平成11年度には、同じく研究分担者である大塚豊および米川英樹の両教授が、中国およびイギリスの才能教育に関してその実践と研究の状況を検討した。中国では、少年大学生の教育が始まって四半世紀になる。修了者の実業界指向の強まりといった当初の目的とのズレはあるが、量的にも質的にも発展を続けている。イギリスでは、これまで伝統的なエリート教育が中心で、才能教育に対する関心は薄かったが、近年、エンリッチメントを中心とした才能教育の試みが各地で行われるようになってきている。さらに、最終年度の平成12年度には、わが国における現状の把握と理解のため、全国の学校教員に対する実態把握調査を実施した。小・中・高の教員1,112名から寄せられた回答を分析した結杲、言語的分野、数学的分野ともに、公立小学校で1%、公立中学校で0.2%、公立高校で0.5%程度の例外的才能児の出現が確認された。彼らは、学校や授業に適応力が高く、社会的成熟度も高いと評価されており、そのうちの約半数は、飛び級をしても問題ないと評価されていることがわかった。ただし、オーバー・アチーバーとみなされる一部の児童・生徒に対しては、才能教育は必ずしも妥当ではないという意見が多く見られた。
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