研究課題/領域番号 |
10410108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
その他外国語・外国文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中條 直樹 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (10023623)
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研究分担者 |
佐藤 昭裕 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50135498)
神山 孝夫 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40204630)
山口 厳 (山口 巖 / 山口 巌) 鳥取大学, 教育地域科学部, 教授 (60026763)
岡本 崇男 (岡本 祟男) 神戸市立外国語大学, 外国語学部, 助教授 (90169152)
山田 勇 香川大学, 経済学部, 教授 (90036020)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 年代記 / ノヴゴロド / スズダリ / シノド版 / コミシオン版 / コンコーダンス / 語彙集 / 新輯版 / 中世ロシア / シノド本 / 新輯本 |
研究概要 |
本研究は、平成10年度から平成12年度にわたる3年間の研究期間において、ロシア諸年代記を資料にして、ロシア文章語の成立を文献学的に実証したものである。年代記を資料として使用したのは、言語の過去の姿を明らかにすると同時に、これが通時的研究の基礎となるからである。 1.『ノブゴロド第一年代記(新輯本)』(コミシオン版)コンコーダンス:平成12年3月刊行。これは科学研究費の交付(平成7-9年度)を受けて刊行した『ノヴゴロド第一年代記』(シノド版)コンコーダンスと対をなすものである。底本はА.Н.Насонов《Новгородская первая летопись сгаршего и младшего извода》(Изд АН СССР М-Л.1950)の後半部分《Новгородская первая летопись младшего извода》である。 2.『ノヴゴロド第一年代記(新輯本)』(コミシオン版)語彙集:平成13年3月刊行。また『ノヴゴロド第一年代記』(シノド版)語彙集が研究分担者により1994年に公刊されていることもあり、『ノヴゴロド第一年代記(新輯本)』(コミシオン版)語彙集は、『ノヴゴロド第一年代記』(シノド版)語彙集と対をなすものであい、基本的に体裁等についてはそれを踏襲したが、『ノヴゴロド第一年代記』(シノド版)語彙集-底本А.Н.Насонов《Новгородская первая летопись сгаршего и младшего извода》(Изд АН СССР М-Л.1950)の前半部分《Новгородская первая летопись старшего извода》-がテキストに使用されている単語をグループ化しているのに対し、底本である《Новгородская первая летопись младшего извода》に現れる単語全てにその原型を付したことを最大の相違点としている。これにより、テキストА.Н.Насонов《Новгородская первая летопись старшего и младшего извода》(Изд АН СССР М-Л.1950)については、コンコーダンス及び語彙集が完成したことになる。 3.『スズダリ年代記』(ラヴレンチー版)コンコーダンス:平成13年3月刊行。底本はПолное собрание русских летописей Том 1.Вып2 Изд АН СССР Л.1927-であるが、これは使用された特殊文字のためスキャナーによる読み取りが不可能であり、直接入力によるデータを作成し、最終年度を迎えた平成12年度には、プリントアウトしたデータとテキストの徹底した校正作業を研究分担者及び研究協力者と共に行い、これにより所謂コーパスを完成した。またOCRソフトを使用することにより、平成13年3月には成果として『スズダリ年代記』コンコーダンスを刊行した。 ロシア文章語の成立とその後の発展については、民衆語の果たした役割の重要性が指摘されており、民衆語の発達していた中世ノヴゴロドの年代記に関するコンコーダンス、語彙集、また既刊の『ロシア原初年代記』のコンコーダンスと『スズダリ年代記』のコンコーダンスの刊行とその成果により、古代ロシア文章語の成立研究のための基礎資料が整い、これらの資料を使用しての一層の研究の進捗が期待できる。
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