研究概要 |
(1)欧米自動車メーカー同様,国内でも各自動車メーカーのモジュール化の動きが急テンポで具体化している.本調査では,組立モジュールが本格化しているコックピットモジュール,フロントエンドモジュール,ドアモジュールなどに取り組んでいるモジュール・サプライヤーを面接して,自動車メーカーとのモジュール開発の状況,コスト低減効果,搬送合理化効果,二次サプライヤー選別の状況,欧州モジュール・サプライヤーとの競争等について,明らかにすることができた. (2)現在,自動車メーカーは,新車開発期間を過去には30ヶ月であったものを,3次元のCAD・CAMやシミュレーション技術の導入によって18ヶ月〜14ヶ月レベルにまで短縮できた.こうした短縮化実現面で重要な役割を果たした金型メーカー,車体溶接治具メーカー,試作メーカー等の開発支援型企業のここ数年間の技術革新・経営努力を挙げると以下の通りである. (i)3次元CAD・CAM導入による情報の一元化,(ii)高速NC加工機導入による切削のスピード化,研磨工程の省略,夜間無人作業の実現,(iii)試作メーカー等に見られる機型加工工程省略とそれに伴う機型産業の消滅,(iv)成型金型メーカーに見られるような本型ダイレクト製作による試作型の省略,(V)金型メーカーのゲストエンジニア派遣による情報の共有化の取り組み.
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