研究分担者 |
松浦 良行 山口大学, 経済学部, 助教授 (70274149)
大上 慎吾 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 助教授 (90272765)
蜂谷 豊彦 東京工業大学, 社会理工学研究科, 助教授 (00251645)
中野 誠 横浜市立大学, 商学部, 助教授 (00275017)
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配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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研究概要 |
本研究は、製造業におけるリスク状態及びその管理活動実態を、会計数値をベースとして解明し、今後のリスク管理活動、そして企業の財務的特徴を知る上で必要となる、リスク情報の選択と縮約にもとづく企業財務構造のプロトタイプを構築することを目的とする。 具体的には、次の2つの研究ラインを中心とする。 1.蜂谷・松浦・中野を中心とする実証研究のまとめ. 2.三浦・大上を中心とするリスク計測モデルの構築とデータ分析のまとめ. 当初,比較的独立に行われていた上記2つの研究ラインの統合が大きな課題であったが,1の研究成果を2のモデルにおけるリスクファクターあるいは説明変数の選択に反映させるという形で達成されている. 市場の状態が個々の企業の財務状態に与える影響,また企業の財務状態の良否が市場に与える影響があることは明白であり,市場の変動により生じる市場リスクと,取引先の財務的困窮によって引き起こされる信用リスクは,当然のことながら不可分のものである.しかしながら,この相互依存関係をどのように明示的に表現するかということは一方で非常に難しい問題である. 「直接的アプローチ」では,市場と財務構造の関係を直接モデル化するという方法をとる.両者の関係が明示的に示されることで解釈しやすいモデルであるが,一方で,データに対するオーバー・スペシフィケーション,オーバー・パラメトライゼーションの問題や,その結果として起こる推定されたモデルの不安定さといった問題がある. 「間接的アプローチ」では,市場と財務の関係を,これらに影響を与える「観測可能な」説明変数やリスクファクターの相互依存関係でとらえていく,当研究では,さらにこの説明変数間の関係も明示的なモデルを与えるのではなく,確率的依存関係として表現するアプローチをとった.複雑な説明変数間の依存関係を多変量正規分布で表現することは現実的ではなく,したがって古典的な分散・共分散アプローチはとれない.そこで,局所線形近似によるモデル構築を試みた.引き続き,コプラ関数による同時分布の表現などの方法も試みる予定である.株式・債券市場を中心とする市場情報と財務諸表を中心とする財務情報を取り込んだリ総合リスク計測へのビルディング・ブロックの1つとして提案していく.
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