配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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研究概要 |
この研究では,古典群,量子群やWeyl群,Hecke環などの表現論と組合せ論との境界領域において,次のような成果を得た. 1.岡田は,最高ウェイトが長方形,またはそれに近いYoung図形に対応する古典群の既約表現に対して,それらのテンソル積,部分群への制限の分解などを具体的に与える公式を得た.また,対称性をもつalternating sign matrixの個数,対応するsquare ice modelの分配関数が,それぞれ古典群の既約表現の次元,指標で与えられることを,証明(予想)した. 2.柏原は,量子群U_q(gl(m,n))のcrystal baseを導入し,Young盤を用いて組合せ論的に記述した(G.Benkart,S.Kangとの共同研究).また,旗多様体上のD加群を研究し,affine Lie環に対するKazhdan-Lusztig予想をnon-critaical levelの場合に完全に解決する(谷崎俊之との共同研究)とともに,旗多様体上のD-加群の双対性がHarish-Chandra加群の双対性に対応していることを示した(D.Barletと共同研究). 3.小池は,自然表現のテンソル積表現と基本スピン表現のテンソル積におけるスピン群の中心化環の構造を一般化されたBrauer図形を用いて決定し,このテンソル積の中にスピン群の既約スピン表現を構成した. 4.寺田は,Brauer diagramとupdown tableauを対応させるRobinson-Schensted型対応に対して,Steinberg流の幾何学的な意味付けを与えた.また,sp(2n)のWeil表現のテンソル積の分解を与えるRobinson-Schensted型対応を構成した(T.Robyとの共同研究). 5.山田は,いくつかのaffine Lie環の基本表現のウェイトベクトルを対称関数を用いて具体的に決定し(中島達洋との共同研究),その応用として対称群のスピン分解行列の単因子に関する興味深い事実を発見した.また,対称群のスピン既約指標に対するLittlewoodの倍数公式を得た(水川裕司との共同研究).
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