研究課題/領域番号 |
10440030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長井 英生 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70110848)
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研究分担者 |
竹田 雅好 東北大学, 理学研究科, 教授 (30179650)
関根 順 大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (50314399)
会田 茂樹 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (90222455)
藤原 司 兵庫教育大学, 助教授 (30199385)
高信 敏 金沢大学, 理学部, 助教授 (40197124)
白川 浩 東京工業大学, 理財工学研究センター, 助教授 (10216187)
亀山 敦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00243189)
中村 佳正 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (50172458)
亀高 惟倫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (00047218)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | リスク鋭感的確率制御 / エルゴード型ベルマン方程式 / ポートフォリオ最適化 / シュレーディンガー作用素 / 大偏差原理 / 対数ソボレフ不等式 / スペクトルギャップ / 加法的汎関数 / 対数ソポレフ不等式 / エルコンド型ベルマン方程式 / 粘性解 / 特異極限 / ベルマン方程式 / エルゴード型確率制御問題 |
研究概要 |
1.リスク鋭感的確率制御問題では、値関数が常に有限値をとるとは限らず、それが発散しないための条件、すなわち、問題が崩壊しないための条件を知ることが、まず重要となる。時間有限範囲の場合に、この条件をリスク鋭感的パラメーターの大きさに関する条件として求め、その条件の下で対応するベルマン方程式の可解性を変分法を用いて示した。ここで求めた条件はリスク鋭感的パラメーターが大きい場合にも適用可能なもので、そのため、応用上の意味が大きいと思われる。また、時間無限範囲の場合に、対応するエルゴード型ベルマン方程式に関して同様の条件のもとで、解の存在および一意性を、シュレーディンガー作用素の固有値問題と関連付けることにより示した。さらに、ベルマン方程式の特異極限として、非線形H無限大制御のゲーム論的接近に関連する1階の偏微分方程式を導いた。 2.リスク鋭感的確率制御の数理ファイナンスへの応用として、ファクターモデルに対するポートフォリオ最適化問題を考察し、部分情報しか得られない場合に最適ポートフォリオを明示的に与える結果を得た。また、時間無限範囲の場合を考察し、対応するエルゴード型ベルマン方程式の解が最適ポートフォリオを与えるための条件を求め、最適ポートフォリオを構成した。この考察に際し、その解が無条件には最適ポートフォリオを与えないことがあるという認識を得た。 3.対数ソボレフ不等式を用いたシュレーディンガー作用素のスペクトルギャップの存在を示しその評価を与えた。 4.加藤クラスの測度に対応するブラウン運動の加法的汎関数に対して、大偏差原理が成立することを証明した。その応用として、加法的汎関数がある値に指数収束するための必要十分条件を得た。 5.下に有界なポテンシャルをもつシュレーディンガー作用素に対するLpノルムおよび、トレースノルムでのトロッターの積公式と誤差評価を示した。 6.無限次元トーラス上のワイル変換から定義される対称統計量の列がトーラス上のルベーグ測度を含む数多くの確率測度の下で多重ウィーナー積分で表される極限に収束することを示した。
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