研究分担者 |
高田 耕治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (10044760)
魚田 雅彦 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (70262045)
斎藤 芳男 (斉藤 芳男) 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (00141979)
早野 仁司 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (00173055)
山崎 良成 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (90011759)
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研究概要 |
本研究は高エネルギー加速器研究機構が推進している大型ハドロン計画(JHF)で使用されるセラミックダクトのためのRFシールディングを設計開発することを目的としている。まずビームの誘起する高周波の漏洩,および,磁場による渦電流を、,銅,チタン,ステンレス鋼などについて計算し,RFシールディングの幾何学的形状を設計した。RFシールディングを施した直径200mm,長さ400mmのダクトを試作し,真空特性やインピーダンスの測定を行い、計算値との比較等を行った。こうして製作したダクト3本ガラス接合し,長尺セラミックダクトを製作した。この内面に,ホロカソードプラズマ放電によるイオンプレーティングを用いて,窒化チタン薄膜をコーティングした。得られた薄膜について,オージェ電子分光・走査トンネル電子顕微鏡で観察し,イオンプレーティング時における,アルゴン・窒素ガス分圧,加熱温度の膜質へ及ぼす影響について調べた。また,このダクトのガス放出速度をコンダクタンス変調法により測定し,真空排気特性,とくに水分子の吸着・脱離過程について通常の金属表面と比較した。12GeV陽子ビームを前年度用意した各種セラミック試料に照射し,ガラス接合部分の機械的強度の劣化,帯電等を測定し評価を行った。粉体材料や焼結助材の異なる数種のセラミック試料を準備し,ガラス接合の適合性について濡れ角,剥離強度等を測定し評価した。数keVの電子の入射に対して帯電の様子を接合部分について測定する実験も行い、帯電の問題があまり深刻で無いことが確認された。また、大電力用RF窓の開発も行った。大電力モデル製作し、大電力試験を高エネルギー加速器研究機構とアメリカSLACと共同で行った。その結果、開発目標である100MW、1.5マイクロ秒、繰り返し30Hzパルスに十分耐えられることが確認された。
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