研究課題/領域番号 |
10440085
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三品 具文 筑波大学, 物理学系, 講師 (10209744)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | コヒーレントフォノン / 半導体ナノ構造 / フェムト秒光パルス列 / 電子・格子相互作用 / コヒーレント制御 / 構造相転移 / 電子格子相互作用 |
研究概要 |
コヒーレントフォノンとは、超短光パルスによって固体中に衝撃的に生成された周期的な格子振動のことである。コヒーレントフォノンの生成により、格子振動を時間軸上での変位として測定することが可能となるばかりでなく、プログラマブルなフェムト秒光パルス列を用いることにより、特定の振動モードを選択的かつ高い振幅で励起でき、精密フォノン分光や構造相転移などの実現が期待される。 本研究では、まず、研究を遂行するに必要なコヒーレントフォノン分光計を構成するために、CWグリーンレーザ励起モード同期チタンサファイヤレーザー装置、独自のマイケルソン干渉計の多段接続による光パルス列発生装置、計測光学系などの開発および改良を行った。次に、これらを半導体超格子やグラファイトなどのサンプルに適用し、そのコヒーレントフォノンの生成と検出メカニズムを明らかにするとともに、計測法ならびにその分析手法について大きな進歩を遂げることができた。 また、独自に工夫したマイケルソン干渉計の多段接続による光パルス列発生装置では、フェムト秒から数十ピコ秒にわたる広い時間領域で極めて制御性よく精密な間隔の光パルス列を発生することができるようになった。さらに、このパルス列を半導体超格子やグラファイトに適用して、極めて高い選択性で格子振動の励起が行えることを示せた。特にグラファイトにおける層間のずれ変位に対応した1.3テラヘルツの格子振動に対しては、光パルス列のパルス間隔および偏光特性の両面からの緻密なコヒーレント制御が可能であることが示された。
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