研究課題/領域番号 |
10440107
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
守友 浩 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (00283466)
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研究分担者 |
中村 新男 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 教授 (50159068)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1999年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1998年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | マンガン酸化物 / 軌道制御 / 価数制御 / 軌道の物理 / 層状ペロブスカイト型 / 物質開拓 |
研究概要 |
本研究では、軌道・価数制御された層状ペロブスカイト型マンガン酸化物結晶を作成し、その磁気伝導物性・磁気格子構造を系統的に研究した。主たる研究成果を列挙する。 (1)層状マンガン酸化物の基底状態相図の決定 この物質系は、元素置換を施すことより、(a)マンガン原子の形式価数と(b)Mn06八面体の歪みを制御することができる一連の層状ペロブスカイト型マンガン酸化物結晶を作成し、基底状態での磁気構造を調ぺたところ、磁気構造とMn06八面体の歪みの間に強い相関が見られた。これは、この物質系では、磁気構造がeg軌道の安定性で支配されていることを示唆している。 (2)軌道の安定性と磁気構造 マーデリング・ポテンシャル・エネルギー計算により、eg軌道の安定性を定量的に評価した。その結果、軌道の安定性の変化に従って、磁気構造が系統的に変化することが示された。したがって、この系での元素置換の役割は、従来から言われている一電子バンド幅の制御ではなく、軌道の安定性の制御であると考えられる。 (3)軌道の直接観測 名古屋大学坂田グループとの共同研究で、eg軌道の可視化に成功した。今後、この方向の研究(「軌道の物理))を系統的に行なってゆきたい。
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