研究課題/領域番号 |
10440116
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
弘津 俊輔 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (40016069)
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研究分担者 |
岡嶋 孝治 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (70280998)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 高分子ゲル / 体積相転移 / 動的光散乱 / ゲル化 / ゲルの物性 / 微小電位測定 / ゲル / 電解質高分子 / イオン性ゲル / 電位分布 / pH分布 |
研究概要 |
体積相転移のメカニズムに関する研究:ゲルの体積相転移に対する従来の現象論を批判的に検討し、2つのゲル相の間の相転移であるという考えが誤りである事を指摘した。従来の考えと異なり、収縮相はゲルではなくて析出網目であるという新しい相転移モデルを提案した。Poly-N-isopropylacrylamideゲルの収縮相の動的光散乱測定および弾性測定を初めて実行し、新たに提案されたモデルを支持する結果を得た。 イオン性ゲルのメソ相形成に関する研究:イオンを含むゲルにおける電荷分離を伴うメソ相形成を光散乱によって初めて検出した。メソ相周期は光の波長よりも遙かに小さいので、これまで光散乱では検出出来ないと考えられていたが、本実験により緩和時間に顕著な以上が見出された。 体積相転移点近傍とスピノーダル点近傍における弾性率および弾性緩和測定:電子天秤と微動電動ステージを用いた弾性率測定装置を開発した。この装置は特に、ゴム状物質やゲルの機械的測定に適し、静的弾性率のほか、応力一定の弾性緩和、ひずみ一定の弾性緩和を共に高精度で測定できる。この装置を用いて、体積相転移を起こして収縮相に入ったゲルの弾性率と弾性緩和を初めて測定し、またスピノーダル分解に伴う弾性以上の存在を初めて見出した。 生体多糖ゲルと合成ゲルとの構造的相違の研究:生体ゲルであるゼラチンおよびκ-carrageenanと合成ゲルであるイオン性アクリルアミド系ゲルとの動的光散乱測定を行い、両者の動的挙動の相違を、解析検討し、両者の架橋構造の相違に対する知見を得た。
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