研究課題/領域番号 |
10440144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
後藤 篤 (2000) 姫路工業大学, 理学部, 助手 (50211917)
松田 高明 (1998-1999) 姫路工業大学, 理学部, 教授 (50145827)
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研究分担者 |
森永 速男 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (40210182)
松田 高明 極地研究所, 教授(技官) (50145827)
後藤 篤 姫路工業大学, 理学部, 助手 (50211917)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 隆起準平原 / アパタイト / フィッション・トラック年代 / 閉鎖温度 / 熱年代学 / トラック長 / 花崗岩類 / 白亜紀火山岩類 / 日本列島 / ジルコン / 白亜紀花崗岩類 / 中新世花崗岩類 / 阿武隈帯 / 領家帯 |
研究概要 |
花崗岩の場合、冷却史と上昇史が一致するとは限らない〔例えば、松田他の平成6-9年度科学研究費補助金「飛騨帯を形成する地質体の接合過程」〕。冷却と上昇を分離し、上昇史に注目してそれを日本列島に広範囲に展開するために、準平原化という鍵を使って今回の研究を行った。日本列島の各地の隆起準平原の形成年代を、花崗岩質岩に含まれるアパタイトのフィッション・トラック年代と考えた。アパタイトのフィッション・トラック年代の閉鎖温度はおよそ110℃で、各種の年代測定では最も温度が低い。この年代を求めることで、準平原化、つまり現在地表に分布している花崗岩質岩の最終的な隆起年代を決定することが出来る。この目的のための試料採取は、地域内部の密度よりも日本列島各地を出来るだけ広く行うため、北海道と九州を除く広範囲を行った。各試料のアパタイトのフィッション・トラック年代結果は次の通りである。尚、試料名を特に記さない場合は、白亜紀の花崗岩質岩の結果である。北上山地、82-100Ma。阿武隈山地、46-78Ma(大半は55-70Ma)。新潟県の五頭山、6.08Ma。飛騨地域のジュラ紀(?)花崗岩類、40-50Ma。(そのトラック長は徐冷パターン。尚、ジルコンのフィッション・トラック年代は100-140Ma。)中部地域の花崗岩類と白亜紀火山岩類、45-55Ma。中国地方の脊梁部、16-30Ma。淡路島から四国西部、28-46Ma。 以上から、日本列島の花崗岩類がアパタイトのフィッション・トラック年代の閉鎖温度110℃付近まで冷却した時期は地域によって異なっていることが明らかになった。この結果は、日本列島が、白亜紀以降地域ごとに異なった上昇冷却史をたどったことを示唆している。
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