研究課題/領域番号 |
10440153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
奥野 正幸 金沢大学, 理学部, 助教授 (40183032)
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研究分担者 |
寅丸 敦志 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (50202205)
石渡 明 金沢大学, 理学部, 助教授 (90184572)
木原 國昭 金沢大学, 理学部, 教授 (70019503)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | マグマ / ガラス / 結晶化 / 融解 / 構造解析 / 赤外分光 / ラマン分光 / X線回折法 / X線解析法 |
研究概要 |
本研究は鉱物結晶の融解および結晶化の現象を融液の側からその構造・組織ならびに組成の変化に注目し明らかにしたものである。主として、次のような研究を行った。 (1)ガラス構造の解析 まず、マグマの主成分であるAl_2O_3-SiO_2系のガラスを作成し、その構造を明らかにした。その結果、殆どのAl原子は4配位をとり、わずかに6配位のものが存在することが明らかになった。この結果は、モンテカルロ法によるシミュレーション計算結果ともよい一致を示した。また、斜長石組成(NaAlSi_3O_8-CaAl_2Si_2O_8)のガラスの構造を詳細に調べた。その結果、Ca,Alの増加に伴って、密度上昇とモル体積の減少がみられそれらは、ガラス構造中のT-O-T角(T=Si,Al)の減少に対応すること分かった。 (2)珪酸塩融液からの結晶相の晶出の関する研究 まず、ブラウン管ガラス中に生じたSbに富む数ミクロンの結晶相を調べ、それがromeiteであることを明らかにした。また、romeiteを含む微小なよりSbに冨むガラス相の構造を解析することによりSbがガラスのネットワーク構造の擾乱を引き起していることが明らかになった。このネットワーク構造の乱れが、romeite結晶の晶出に関係していると推測された。また、融液と微小結晶が共存していたと考えられる天然の火山ガラス(黒曜石)の構造を解析した。分析の結果、火山ガラスは熔融ガラスと異なるサブミクロン・スケール構造を持っていることが明らかになった。これは、火山ガラスに含まれる、微小なクリスタライトに関係すると考えられる。続いて、2成分系の結晶化の数値実験を行い、それを火成岩の組織の生成過程に応用した。火山岩と深成岩の組織の小異は2桁に及ぶ冷却速度の違いが原因であることを明らかにした。 (3)上記の結果および関連研究の結果をまとめ、学術雑誌ならびに学会に発表・公表した。
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