研究課題/領域番号 |
10440162
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 准一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80107945)
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研究分担者 |
松本 拓也 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50294145)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | アレンデ / 隕石 / 希ガス / 同位体 / Q / HL / プレソーラーダイヤモンド |
研究概要 |
1.Qの水質変質作用による変化の室内実験 アレンデ隕石のマトリックを水とともに圧力容器に入れ、200℃で1週間放置し、熱水作用によりQとHL成分がどのように減少するかの予備実験を行った結果、QとHL成分ともに減少することがわかった。さらに2週間、3週間、4週間と変化をさせてどのような変化がでるか調べた。Qの方が水質変成により、より大きく減少すること、また宇宙線照射起源のNe成分や放射性起源成分が取り除かれることがわかった。 2.隕石の物理化学分離による太陽系前駆物質ダイヤモンドとQの分離 アレンデ隕石を水中に入れ凍らせるというサイクルを数100回繰り返した時に水面に浮かぶ黒い物質は炭素物質であり、希ガスの元素存在度、同位体組成から見て、隕石を塩酸/フッ酸で処理した時の残渣物質と非常に良く似た性質を持つ。この物質について、詳細な比重分離を行い、合計10個の試料を用意した。希ガスの元素存在度、同位体比を測定したところ、もっとも希ガスが濃縮しているフラクションは2番目に低い密度1.65g/cm3のものであり、そのフラクションから密度が高くなるにつれて、捕獲されている希ガスの元素存在量は減少する傾向があることがわかった。しかし、元素組成比、同位体組成に関しては、QとHL相の担体であるプレーソーラーダイヤモンドが分離したという様子は見られなかった。恐らく、Qはダイヤモンド表面に存在しており、これらの物理分離の手法に対してその挙動が同じであると考えられる。 3.Qの有機溶媒による抽出の試み Qが有機物であるという可能性を確かめるため、トルエンでアレンデ隕石の酸残渣を抽出し、残った物質とトルエン中の希ガス測定を行った。残った物質の希ガス組成に変化はなく、Qがトルエンで抽出されるような有機物質でないということが判明した。
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