研究課題/領域番号 |
10440173
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺嶋 正英 (寺嶋 正秀) 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00188674)
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研究分担者 |
寺嶋 正英 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00188674)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
1999年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1998年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | 過渡回折格子法 / 蛋白質ダイナミクス / ヘテロダイン検出 / ロドプシン / ミオグロビン / photoactive yellow protein / ミオグロピン / タンパク質 / 構造変化 / 非線形分光法 |
研究概要 |
(1)過渡回折格子(TG)法の時間分解を利用して、一般的に光化学反応に適用できる時間分解エンタルピー変化(ΔH)と体積変化(ΔV)測定法を開発する事ができた。本手法を幾つかの光化学反応に適用し、手法としての確立を試みた。ジフェニルジアゾ化合物の光解裂反応に応用し、その構造とΔH、ΔVの関係等を研究した。またこの手法を不安定中間体ラジカルに適用し、特に溶媒との分子間相互作用について明らかにした。本手法を特にミオグロビンの光リガンド解離に伴う構造変化と中間体のエネルギーを明らかにするために適用し、多くの新事実を見いだした。 (2)Photoactive Yellow Protein(PYP)の構造変化に体積変化の温度変化を発見した。 (3)ヘテロダイン法の適用 アクティブフィードバックを用いないHD-TG検出システムを作成し、光化学反応への応用を試みた。LO光と信号の位相を適当に選ぶことで、異なる化学種による信号も分離することができることがわかった。 (4)高速エネルギー放出の過程 (a)音響信号のピークの時間遅れとして測定することで、数ピコ秒の精度で熱発生速度を求められることを明らかにした。励起された分子の周囲の溶媒に均等にエネルギーが移るのではなく、数個の溶媒分子に選択的にエネルギー移動が起こっていることを示唆する結果を得た。溶媒のもつOH基の濃度と熱化速度がよい相関をもつことを見い出した。 (b)分子ヒーター・分子温度計システム 励起分子からのエネルギー移動過程に対して、高時間分解能だけでなく、高空間分解能を持つ測定システムを構築するため、ヒーター分子と、温度計分子を組みあわせたシステムを考案し合成した。
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