研究課題/領域番号 |
10440179
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
中村 宏樹 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (10010935)
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研究分担者 |
信定 克幸 北海道大学, 理学部, 助手 (50290896)
朱 超原 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (30270466)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 非断熱遷移 / Zhu-Nakamura理論 / Landau-Zenerモデル / Rosen-Zenerモデル / 化学反応 / レーザー制御 / 半古典論 / 完全反射現象 / 化学反応動力学 / 超球座標 / 全反応確率 / Landau-Zener-Stueckelberg / Rozen-Zener / ポテンシャルリッジ / 分子過程制御 / 反応制御 / プロトン移動 / Rosen-Zener遷移 |
研究概要 |
(1)水素原子移行反応の量子動力学 我々独自の超球楕円座標系を用いることによって水素移行反応の量子動力学を正しく評価すると共に、反応機構を振動非断熱遷移として概念化することに成功した。また、振動非断熱遷移をZhu-Nakamura理論によって取扱い全反応確率の評価を解析的に行うことに成功した。 (2)非断熱遷移基礎理論の拡充 交差型と非交差型の両者を包含しうる可能性のあるモデルとして指数関数ポテンシャルモデルがあるが、我々はこのモデルの特別な場合に対する厳密解析及びそれを若干一般化した場合に対する半古典的近似解析解の導出に成功している。更に、漸近的に縮重した状態間に新しいタイプの非断熱遷移が起ることを見出し近似解析解を得ることに成功した。 (3)透熱擬交差モデルと完全反射現象 Rosen-Zenerモデルを回転することによって透熱擬交差モデルの解析解を得ることに成功した。また、このモデル及び2交差モデルにおいて完全反射現象が起ることを見出し解析した。将来レーザー制御などに使えるかもしれない。 (4)Zhu-Nakamura理論の電子的非断熱反応への応用 電子遷移にZhu-Nakamura理論を用いる事により古典軌道法を活用して電子遷移を伴う反応を従来より精度良く取り扱えることを示した。今後、大きな反応系への適用が期待される。 (5)レーザーによる分子過程の制御 レーザーを周期掃引するとこにより非断熱遷移を従って分子過程を制御するといる我々独自の理論を提唱するとともに、これを用いて各種過程の制御が可能であることを示した。
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