研究課題/領域番号 |
10440205
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
関 一彦 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (80124220)
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研究分担者 |
大内 幸雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60194081)
石井 久夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60232237)
梶川 浩太郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (10214305)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
1999年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1998年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | 有機 / 金属界面 / 有機界面 / 界面電子構造 / 光電子分光 / 有機電界発光素子 / エピタクシャル成長 / p-セクシフェニル |
研究概要 |
(1)既存装置による金属/有機界面の研究を前年度に続いて行った。p-sexiphenyl(6P)とAu,Mgの界面形成とその電子構造を種々の電子分光で測定し、異なる金属上では6Pの成長が異なること、また6Pに堆積した金属原子は有機層に拡散し、殊にAuで著しいことを見出した。また、有機/金属界面でのバンドの曲がりの有無の検証のため、正孔輸送剤TPDを超高真空中で種々の金属上に堆積させた系をケルビン法による表面電位測定で調べた。この結果、最初数層での界面電気二重層形成による低下以降は仕事関数が100nm厚まで変化せず、バンドの曲がりは少なくともこの領域では殆ど起こっていないことがわかった。 (2)有機電界発光素子で見出されている、Alq3/Al陰極界面にLiF極薄層を挿入した際の電子注入効率上昇について、昨年度に続いて光電子分光実験を行い、既に見出していた電子準位シフトの確認の他、AlとAlq3の直接接触では生じる化学的な強い相互作用が、LiF層の挿入によって起こらなくなり、このような要素も注入効率に効いている可能性を見出した。 (3)昨年度行った、雲母上にAu(111)面を作製し、さらにその上にアルカン膜を堆積して良く規定された有機/金属界面を作る実験を展開し、同様の表面へのポリ(フッ化ビニリデン)の堆積、清浄Cu(111)単結晶表面にアルカンの堆積を調べた。この結果良く配向した膜ができ、これらを反射吸収赤外分光、角度分解光電子分光で調べて、膜成長、界面での有機/金属相互作用、アルカン分子内エネルギー分散等の詳細な知見を得ることができた。 (4)これらの成果は各々学術雑誌に投稿した。また、これらをまとめた総説、回折を各々Advanced Materials,日本物理学会誌に執筆した。
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