研究課題/領域番号 |
10440217
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
向山 光昭 東京理科大学, 理学部, 教授 (60016003)
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研究分担者 |
椎名 勇 東京理科大学, 理学部, 講師 (40246690)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2000年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1999年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | グリコシル化反応 / 糖鎖合成 / ワンポット3糖合成反応 / チオグリコシド / トリチル塩 / プロトン酸 / N-ヨードコハク酸イミド / 連続的反応 / N-ヨ-ドコハク酸イミド / N-ブロモコハク酸イミド / ルイス酸 / 2-デオキシピラノシド / チオカルバモイル基 / ワンポット合成 |
研究概要 |
筆者らの研究室ですでに独自に見い出した種々の反応を活用し、初年度においては1-O-フェニル炭酸エステル糖およびチオグリコシドを糖供与体とする二つの立体選択的グリコシル化反応を活用してGlcβ1-6Glcβ1-6Glc構造の三糖がワンポットグリコシル化反応により高収率で得られることを明らかにした。第二年度においてはさらにより一般性の高い糖鎖合成手法を確立するために各段階のグリコシル化反応について詳細に検討したところ、2位水酸基のみをp-トルオイル基、3,4,6位の水酸基をベンジル基で保護した1-O-フェニル炭酸エステル糖が触媒量のトリチル塩で速やかに活性化され遊離の水酸基を有するチオグリコシドと反応し、対応するβ-グリコシドを高収率で与えることを見い出した。第三年度においては引き続き効率的な手法の開発を目指し検討したところ、一段階目のグリコシル化反応に関してはジエチルエーテル中、モレキュラーシーブ5Aの存在下でフッ化糖が触媒量のプロトン酸により速やかに活性化され、様々な遊離の水酸基を有する糖受容体と反応し対応するα-グリコシドが高収率で得られることを見出した。また、この反応は還元末端にエチルチオ基を有する基質を糖受容体に用いても還元末端を損なうことなく進行するので、さらに反応系内にN-ヨードコハク酸イミドと別の糖受容体を加えることで、先ほどとは結合様式の異なる構造、すなわちGlcα1-6Glcβ1-6Glc構造を有する3糖がワンポットで得られることも明らかにした。 以上、筆者らは立体選択的グリコシル化反応における幾つかの新しい手法を見出し、さらにこれらを活用するワンポット3糖合成反応を開発し、優れた糖鎖合成手法を確立した。
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