研究課題/領域番号 |
10440238
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉田 護 名古屋大学, 人間情報学研究科, 教授 (70154474)
|
研究分担者 |
杉浦 昌弘 名古屋市立大学, 大学院・システム自然科学研究科, 教授 (80027044)
廣瀬 哲郎 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助手 (30273220)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
|
キーワード | タバコ / ラン藻 / 葉緑体形質転換 / ycf / 低分子RNA / ノックアウト / RNA結合蛋白質 / ファージ型RNAポリメラーゼ / 葉緑体 / ycf5 / 光合成 / DNAマイクロアレイ / 原色素体 / DNA |
研究概要 |
本研究は、タバコの葉緑体ゲノムに存在するycfの機能を解明すること、及びycfの発現の基盤となる核コードの制御因子を探索し、その機能を解明することを目的として行われた。得られた主な成果は、以下の通りである。 (1)ycf5(orf313)ノックアウトタバコを2株が得ることに成功した。ycf5ノックアウトタバコは、光化学系の電子伝達が顕著に低下していることを明らかにした。 (2)葉緑体と進化的に近縁な、ラン藻の低分子RNA(tmRNA)遺伝子を初めて明らかにした。タバコなど高等植物の葉緑体DNAにはtmRNA遺伝子が存在しないことから、細胞内共生の結果、葉緑体DNAから欠失したと考えられる。 (3)タバコ葉緑体RNA結合蛋白質(cpRNP)がストロマ中の(m)RNAの安定性に関与していることを明らかにした。また、cpRNPに結合しているRNA分子種を網羅的に調べるため、葉緑体DNAマイクロアレーを開発し解析に用いた。その結果、光合成関連mRNAおよびイントロンをもつRNA前駆体にcpRNP抗体が結合していることを明らかにした。 (4)Nicotiana sylvestrisのファージ型RNAポリメラーゼをコードする3種の遺伝子(RpoT-A、RpoT-B、RpoT-C)の全構造を解明した。このうち、RpoT-B産物がミトコンドリアと葉緑体の両方に移行し局在することを明らかにした。植物のオルガネラの進化を考える上で大変に興味深い。
|