研究課題/領域番号 |
10450011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
小川 智哉 学習院大学, 理学部, 教授 (50080437)
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研究分担者 |
都留 俊英 (津留 俊英) 学習院大学, 理学部, 助手 (30306526)
馬 敏雅 学習院大学, 計算機センター, 助手 (60255263)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
1999年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1998年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 光散乱断層画法 / 成長欠陥 / LST(Laser Scanning Tomography) / 弾性散乱 / 蛍光 / LST(Light Scattering Tomography) / 微少欠陥 / OSF(Oxidation induced Stacking Faults) / 光散乱トモグラフィー / 評価法 / 半導体 / 微小欠陥 / 半導体微小欠陥 |
研究概要 |
光散乱は、ダイナミック・レンジが非常に大きい物理現象の一つである。この特徴を生かすには、感度が非常に高く、かつ、S/Nの良い検出器を用いて、16ビットでデータを収録する必要がある。この要請を適えるため、電子冷却型back thinned CCDを使用し、従来と異なったデータ採録法を採用した。この改善により、CZ-Si結晶に含まれる微少欠陥の検出と同定が正確に行えるようになった。 (1)非常にゆっくりと成長させた結晶で、数は少ないが、平面波放射光で明瞭に観察される欠陥とNd-YAGレーザ(発信波長:1.06μm)の断層PL画法で明瞭に観察される欠陥とが、性格に1対1の対応を示すことを観察した。光径をμmに絞ったNd-YAGレーザ(発信波長:1.06μm)のLSTでこの欠陥を示すことを確認した。複雑に絡まった転位線が観察された。 次に、(2)熱処理をすると明瞭にOSFリングが観察されるCZ-Si結晶を調べたところ、OSFリングが発生する位置には、熱処理前でもPL発光強度に変調を発生させる欠陥が、結晶成長方向に垂直に縞状存在することを確認した。すなわち、熱処理前に既にOFS核が存在していることを、実験的に明にした最初の実験結果である。熱処理後には、PLの縞模様は複雑に変形しコントラストは一層明瞭となった。この部分を透過型電子顕微鏡で観察すると、典型的な積層欠陥が観察された。 弾性散乱光と蛍光とを完全に分離し、それぞれで独立な画像を作る方法を確立した。結晶の中を掃引する光の吸収計数は、光の波長を近赤外から近紫外の領域で適切に選択することにより、大幅に変えることが出来る。この光散乱を用いる結晶評価法では、被検資料の厚さは、数mmから数cmと言う電子顕微鏡やX線ラング法を用いる欠陥評価法では考えられないような厚い試料内の欠陥を、非破壊・非接触で検査することが出来るという優れた特徴をもった方法である。
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