研究課題/領域番号 |
10450024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
谷田貝 豊彦 筑波大学, 物理工学系, 教授 (90087445)
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研究分担者 |
原田 建治 筑波大学, 物理工学系, 講師 (30312820)
伊藤 雅英 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (30150874)
吉川 宣一 筑波大学, 物理工学系, 講師 (00282335)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1998年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | 空間光変調器 / 非線形光学材料 / 電場配向ポリマー / フォトニッククリスタル / フォトニック クリスタル / 光変調器 / 有機非線形材料 |
研究概要 |
フォノトニッククリスタルとは光の波長程度の周期で誘電率を変調させた材料で、モードの効果的な変調制御が可能なものである。本研究では、フォトニッククリスタルによる光波モードの究極的な閉じ込め制御により高効率へ線形現象を確認し、これを用いたデバイス化への基礎研究を行うことを目的にした。 具体的には、電解印可による透過バンド位置の変化を利用した透過強度の変調デバイスの開発を目的にしている。フォトニッククリスタルに導入する有機非線形材料は電場配向ポリマーであり、この材料は、色素をドープしたポリマーに高電圧を印可して色素のダーポールモーメントの向きを揃えるものである。このとき通常緩和がおこり、非線形光学特性は数時間で消滅してしまう。 本研究では、高いガラス転移温度を有するポリマーの探査と、このポリマーに色素を側鎖として導入した新しい材料を設計し試作した。この結果、数千時間経過後も緩和の現象がみられない安定な材料を開発できた。また、非線形光学定数も極めて大きい材料が開発された。 しかし光変調材料として、この電場配向ポリマーを用いる場合でも、高い変調電圧が必要である。例えば、DRI(Disperse Red 1)をPMMAにドープした厚さ100μmの材料を用いる場合には、光の位相をπ変調するためには、500V/μm程度の高電圧を印可しなければならない。この電圧は通常の絶縁破壊電圧を超えてしまう。低電圧で駆動可能にするためには、上記のフォトニッククリスタル構造が利用できる。フォトニッククリスタル構造で、不純物として中央層に電場配向された有機非線形材料を使った場合、この材料に電圧を印可すると透明ピーク位置が変化する。層数が増加すると、より低電圧で光制御できるようになり、31層のフォトニッククリスタルを使用した場合では印可電界10V/μmコントラスト100:1が得られた。また、10HMz程度の応答スピードが得られた。
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