配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
本研究は,クラスレート水和物の生成・成長・分解の過程を熱・物質移動論の視点で調べたものである.得られた主な成果を以下に列記する. (1)水の液相と非水溶性ゲスト物質の液相との界面に生成する膜状水和物層の厚さをレーザー光干渉法によって測定し,厚さの特異な経時変化挙動を見出した. (2)二平板間の狭隘水路中に形成させたリング状水和物層の顕微鏡観察により,水和物層の性状に対する水流の顕著な影響を明らかにした. (3)水の定常流に接する水和物層の定常厚さと,水和物層を介しての熱・物質同時移動とを結び付ける理論モデルを構築した. (4)水中に静止させた疎水性ゲスト物質液滴の形状を解析することで,水和物層生成前と分解後の液-液界面張力を求め,水和物層形成の履歴が界面張力に対し検知し得るほどの影響を及ぼしていないことを確認した. (5)平行二平板間を満たすTHF(テトラヒドロフラン)の化学量論的水溶液の相内に温度分布を与え,水和物層の成長あるいは分解の挙動を観察した.また,その挙動を伝熱解析によってシミュレートし得ることを示した.. (6)ゲスト物質気相中のスプレーノズルより対向する冷却壁上に水を噴霧させ,冷却壁上において水和物生成と生成熱の除去を同時に行わせる水和物の急速生成システムを考案し,そのシステム内での水和物生成挙動を観察した.
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