研究課題/領域番号 |
10450099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
高森 年 神戸大学, 工学部, 教授 (10031098)
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研究分担者 |
山崎 義治 神戸大学, 工学部, 教務職員(教育職) (90174648)
服部 元史 神戸大学, 工学部, 助手 (00252792)
田所 諭 神戸大学, 工学部, 助教授 (40171730)
大坪 義一 近畿大学, 理工学部, 助手 (90257973)
山本 昌彦 近畿大学, 理工学部, 教授 (00200840)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 微細能動膜 / LIGA / マイクロアクチュエータ / 人工皮膚 / ロボット / 微細構造 / 能動膜 / アクチュエータ |
研究概要 |
この研究は、メカトロニクスの分野における新しい機能性素材の開発を目指すもので、LIGA(高輝度光リソグラフィ)微細加工技術と高分子材コーティング技術によって、金属(Ni)微細構造を芯組成として持つ、厚さ数百μmの比較的厚い高分子材被服能動膜の生成とその駆動(能動)特性を明らかにすることを目的とした。以下、2年間の研究成果の概要について述べる。 (1)心組成微細構造の形状設計と駆動機能のシミュレーション:微細構造の1メッシュ要素について、出力仕事(力×変位)が最大となる形状を求め、その拡張により全体形状を決定した。(2)LIGAによる微細構造生成プロセスの設計:サブストレート材、レジスト材、電気メッキ材、バネ材についての選定、および成膜、メッキプロセス、マスクアライメント、露光制御等、微細構造生成プロセスにおける各工程および全工程の詳細設計を行った。(3)マスク設計と電子線描画装置用データの生成:プロセス設計に基づき、LIGA用マスクと薄膜リソグラフ用マスクを完成させた。(4)LIGAによる微細構造の試作:ニュースバル立ち上げの大幅な遅れのため、高輝度X線露光に至らなかった。約60〜70℃で数十時間の現像・Niメッキに耐えられるガラス基盤へのPMMA接合の新技法の開発と100μmΦで穴開けされたPMMA板(疑似LIGAプロセス)の接合とNiメッキの実行により、メッキの条件出しをした。(5)微細構造の静電力駆動実験と考察:微細構造膜の代替としてミリサイズ構造膜を別に製作し、高電圧駆動部とコンデンサ型変位センサ部とを組み込んだ回路により静電力駆動実験を行い、電圧条件・膜の減衰特性を求めた。このタイプの能動膜は減衰特性が問題となることを明らかにした。 シンクロトロン放射光装置ニュースバルの高輝度X線露光調整作業の失敗により、未だに所要のエネルギーをもった光の放射に至らず、最悪の状況下で研究を進めざる得なかったことは極めて遺憾であった。以上のような状況であるため、研究発表が遅れているが、現在、PMMA接合と駆動実験の成果に対し投稿準備中である。
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