研究分担者 |
山口 央 サテライト・ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー, 非常勤研究員
SAULIUS Juodkazis 徳島大学, 工学研究科, 助手
松尾 繁樹 徳島大学, 工学部, 助手 (20294720)
JUODKAZIS Saulius Graduate School of Engineering, The University of Tokushima, Research Associate
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1998年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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研究概要 |
複雑な形状を持つマイクロマシンを作製する場合の加工技術としては,微小な構造を持つ部品の作製だけではなく,多様な材質の部品を接合し集積化する技術が必要である。マイクロマシン接合技術の一つとして陽極接合法が知られているが,材料に制約がある,高温・高電場を必要とするなど,酵素を利用するバイオセンサーなどには不適当である。本研究は,材料の表面を化学修飾することで化学結合力を利用した材料を接合する方法論の開発を目指した。また,シリコーンゴムであるポリジメチルシロキサン(PDMS)を用いたマイクロチャンネル作成について検討した。 <ポリイオン積層膜を利用したガラス接合> 電荷の異なるポリイオン膜をガラス基板間に積層する事でガラス基板同士の室温接合を行ったところ,500V以上の高電圧を印加することで接合が観測され,その接合強度は1.36kgfcm^<-2>であることを確認した。 <シランカップリング剤の重合反応を利用したマイクロチャンネルの接合> シランカップリング剤をガラス基板間に塗布することで基板接合を試みたところ,ガラス基板の透明性を保ったまま接合が可能であり,その接合強度が5.6kgfcm^<-2>であることを確認した。ガラス基板にマイクロチャンネルを加工し,重合反応を利用した接合後送液を行ったところ,溶液のリークは観測されず本手法がマイクロチャンネルの常温接合手法として有効であることを示すことが出来た。 <PDMSを利用したマイクロチャンネル作成> PDMS基板表面にマイクロチャンネルを加工し,ガラス基板と張り合わせるだけでマイクロチャンネルとして利用可能であることを確認した。また,ガラス基板上に有機・無機構造物を作成し,流路内に構造物を導入した場合においても正常な送液が観測された。PDMSを利用したマイクロ酵素センサーを開発したところ,本手法は電極型酵素センサーの集積化に対して有効であることを明らかとした。
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