研究分担者 |
小笠原 悟 (小笠原 悟司) 岡山大学, 工学部, 助教授 (40160733)
市川 修 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80302941)
深尾 正 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10016545)
数乗 有 岡山大学, 工学部, 助手 (80304335)
藤田 英明 岡山大学, 工学部, 助手 (40238580)
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配分額 *注記 |
16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1998年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
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研究概要 |
近年,一般産業用パワーエレクトロニクス機器やインバータエアコン,テレビ・OA機器などの家電・汎用品が発生する高調波電流が配電系統に流入し,現代社会の新たな"公害"として早期対応が迫られている。電気学会論文誌B(平成6年3月号)には,「都市部の6.6kV配電系統では,夜間の軽負荷時には第5次高調波電圧の最大値が7%を超えることがある」という憂慮すべき実測結果が報告されている。これは,受電変圧器の漏れインダクタンスと高圧需要家の進相コンデンサとが共振回路を構成し,配電系統に流入した高調波電流や上位系統の高調波電圧が2〜6倍に拡大する"高調波拡大現象"が要因である。本研究の目的は,配電系統に分散設置した電圧検出形アクティブフィルタ(配電系統用アクティブフィルタ)の協調制御を実現し,配電系統の高調波拡大現象を効果的に抑制できることを実証することにある。 平成10年度では,設置点によらず常に安定に動作する電圧検出形アクティブフィルタと微分補償を付加した電源電流検出形アクティブフィルタの等価モデルを導出した。平成11年度では,配電系統に分散設置する電圧検出形アクティブフィルタのDSPを用いたディジタル制御システムを開発し,高調波拡大現象の抑制効果を実験により検討した。その結果,アナログ制御の電圧検出形アクティブフィルタに比べて,抑制効果・制御性に優れていることを確認した。平成12年度では,前年度製作したDSPを用いたディジタル制御の電圧検出形アクティブフィルタと同一定格・同一仕様のアクティブフィルタを製作し,協調制御の有効性を実験により確認した。 本研究の成果は,配電系統に分散設置する電圧検出形アクティブフィルタの実用化に大きく貢献するものである。
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