研究課題/領域番号 |
10450107
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
植田 清隆 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (20294978)
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研究分担者 |
樋口 貞雄 電力中央研究所, 電気物理部, 主任研究員
内海 通弘 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (10213430)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 遠隔磁界計測 / Bi-YIG / レーザ蒸着法 / SEM / ヴェルデ定数 / ファラデー回転 / 光CT / レーザ / ベルデ係数 / Xファラデー回転 / 発電機 / 電磁界計測 / 電磁界解析 / レーザ光計測 / ファラデー効果 / 送電線 / 電圧・電流計測 / YIG結晶 / 電力系統安定化 |
研究概要 |
本研究では、電力機器内部磁束の遠隔測定の実現を目指し研究を実施した結果、レーザを用いた遠隔計測システムの構成技術とそれに用いる電磁光学材料の合成技術を開発することが出来た。 その第1の遠隔計測システムでは、これを構成するレーザー回路構成と、適用する電磁光学結晶の透過率やベルデ係数等の特性を考慮して、最適なレーザ波長と結晶厚みを決める設計方法を確立することができた。この設計法にしたがって、超電導マグネット内部の高磁界や送電線周囲の弱磁界を遠隔測定できる計測システムを試作し、既存技術であるガウスメータによる測定結果と比較して、同程度の計測精度が得られることを検証できた。さらにこの計測法をもちいて送電線の電流をレーザにより計測する光CTを開発した。 この光CTの使用する周囲環境の変化、特にレーザと結晶素子の温度特性,結晶素子のレーザ入射光特性、光CTの振動特性を測定し、その実用実用化のための基礎データを得た。さらに、この光CTを用い九州電力(株)の模擬送電線にて3層短絡電流等の各種故障試験を実施し、電流値を測定し定常電流から故障電流までの広いダイナミックレンジでの測定を行い良好な結果を得た。この光CT測定技術はその結晶素子を置き換えることにより電力機器の内部磁束の遠隔測定に適用できる。 第2の材料では、レーザ蒸着法を用いて、弱磁界計測を対象にした電磁光学結晶を合成した。その結果、実用化されている結晶に比べ、ベルデ係数感度が大きく光CTの材料としてビスマス置換鉄ガーネット(Bi:YIG)を合成できた。レーザ蒸着法はターゲット-基板間距離、酸素圧力、基板温度といった複雑な成膜パラメータがある。本研究ではこれらを系統的に調べX線回折やSEM観察で評価することで、Bi_1Y_2Fe_5O_<12>薄膜の生成条件を絞り込むことができた。合成した結晶薄膜のベルデ係数、吸収係数を測定した結果では、薄膜の結晶性や材料の組成とレーザ波長やベルデ係数が強い関係にあることが分かり、送電線電流の光CT計測法に適用する電磁光学結晶の最適合成方法の見通しを得た。
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