研究課題/領域番号 |
10450122
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
浜口 智尋 大阪大学, 大学院・工学研究所, 教授 (40029004)
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研究分担者 |
百瀬 英毅 大阪大学, 低温センター, 助手 (80260636)
森藤 正人 大阪大学, 大学院・工学研究所, 助手 (00230144)
森 伸也 大阪大学, 大学院・工学研究所, 助教授 (70239614)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1999年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1998年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | ワニエ・シュタルク状態 / p-i-nダイオード / ツェナー電流 / 共鳴トンネリング |
研究概要 |
超格子を含むp-i-nダイオードでのツェナー電流とワニエ・シュタルク状態の共鳴現象の詳細を探るため、ミュンヘン工科大学ショットキー研究所のグループおよびローマ大学のグループとの共同研究を行った.ショットキー研究所から試料の提供を受け、ローマ大学のグループが行った理論的予測の実験的検証を試みた. そのintrinsic層に超格子構造を持つよう設計されたp-i-nダイオードでは、順電圧下でのツェナー電流と超格子に形成されたシュタルク階段準位の間に共鳴現象が起こり、電流に微細な変調が見られることが強結合近似に基づいた理論計算から予想されている.また我々のグループが過去に行った実験でもこの現象が確認されている. この現象の詳細を調べるために、新たに試料構造(intrinsic層に(GaAs)_6/(AlAs)_6超格子および単一量子井戸を持つ)のダイオードを用いてツェナー電流の測定を行った.その結果、我々のグループが過去に測定したのと同様に、導電率の微分成分にいくつかの微小な変調を観測した.変調の現れる電圧は、理論計算から予想される電圧値とよく対応してる.さらに、光学測定により求めたシュタルク階段準位のエネルギーとも良く対応していることが分かった.従って、本研究によりツェナー電流とシュタルク階段準位の間の共鳴現象の存在を実験的によりはっきりと確認することが出来た. さらに、縦および横方向に磁場を加えての測定を試みた.その結果、ツェナー電流の変調が起こる電圧が横方向の磁場によりシフトする現象を見出した.この磁場シフトの原因究明は今後の課題である.
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