研究課題/領域番号 |
10450154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
榎戸 武揚 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10001992)
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研究分担者 |
伊藤 裕康 道都大学, 美術学部, 専任講師 (20295926)
川口 秀樹 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (90234046)
富岡 智 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40237110)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 加速器 / LINAC / ビームモニタ / ビームプロファイル / 微細構造パルス |
研究概要 |
本研究では、電子ビームの複合計測として、複数の計測手法についての研究を行い、ビーム緒パラメータの新たな測定法を提案した。以下にそれぞれの成果を示す。 1.定在波分布測定によるLINAC電子ビームの微細構造パルス幅計測法 定在波分布を用いる測定原理を提案し、その解析を行い、同時に実験でその有用性を検証した。定在波分布測定は、低い周波数帯域の伝送系と測定器で計測可能でありながら、極短パルス20ps程度の微細構造パルス幅を測定することを見出した。 2.電磁波計測による相対論的電子ビームの断面プロファイル推定 模擬信号生成系、カルマンフィルター、並列遺伝的アルゴリズムを用いた非接触実時間断面プロファイル計測システムを構築し、電子ビームの分布に対する系の応答等を求めた。その結果、一部不安定となる可能性が発見されたが、おおむね良好な断面プロファイル推定が可能となることを示した。 3.X線フレームカメラによるLINAC電子ビーム計測に関する空間分解能測定とその改善 LINAC電子ビームの2次元画像記録装置として、X線フレームカメラを用いることを目的とし、必要となるX線結像系の検討を行った。また、X線カメラの空間分解能測定として、ナイフエッジを用い得られる輝度分布から擬似的な3本線テストチャート出力を求める仮想テストチャート法を提案し、妥当性を評価した。空間分解能改善の方法として、外部磁場を積極的に利用しフォーカスする方法と感度分布フィルターを付加するだけにより感度の低下を抑えながら空間分解能を改善する手法を提案し、これら手法が有効であることを示した。 4.超高速度駒取りカメラの同時性改善 外部透明電極を付加した超高速度フレーミングカメラのシャッタリング特性の問題点を指摘し、その改善手法を提案し、数値シミュレーションにより有効性を示した。従来生じていた、MCP入力面での光電子の到達時刻のずれを30ps程度から、5ps以下に減少することができた。 以上、ライナックビームの時間、空間分布を、精度良く同時に測定できる測定法を提案し、確認した。
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