研究課題/領域番号 |
10450162
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
奥山 文雄 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 助教授 (70134690)
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研究分担者 |
田中 博 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60155158)
清澤 源弘 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (20169957)
河村 徹郎 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (40241153)
八名 和夫 法政大学, 工学部, 教授 (50138244)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 輻輳 / ピント調節 / 立体ディスプレイ / 三次元 / 視覚機能 / 自律神経系 / 心拍 / 幅輳 / 3次元 |
研究概要 |
計測システムの構築: EOGと赤外線両眼オプトメータを組み合わせた両眼の輻輳とピント調節の同時計測システムの構築を試み、輻湊とピント調節の同時計測に成功した。計測できる立体映像位置は無限大遠方から0.5mの距離であることがわかった。一般に3次元立体映像の観察距離は、0.7mより遠方であるので、実用上は測定距離の範囲は十分である。 視覚機能による評価・解析手法の開発: 計測システムを用いて、被験者5名で3次元立体映像を連続的に呈示してピント調節の計測を試みた。3次元立体映像の呈示には3D立体ビジョン(15インチ、THD-15DX1、三洋電機)を用い、被験者までの距離は0.5mである。理論的なピント調節量は、2.0diptersであるが、5名の被験者のピント調節応答量は約2.5〜1.5dioptersの範囲にあった。立体映像の飛び出し量とピント調節応答量に相関関係があること、また、ピント調節は過渡的に生じ、不安定で画面方向に戻る傾向を示した。したがって、3次元立体映像は調節・輻湊系に与える影響が大きいことがわかった。 また、3次元立体映像の呈示にダブルレンチィキュラー型40インチディスプレイ(三洋電機、THD・40A1)を用い、20歳から30歳までの健常者30名で3次元立体映像の30分観察前後および休息後の視覚機能の変化を検査する実験を行った。鑑賞前後および休息30分後の視覚機能の変化を検査した。視覚機能検査項目は裸眼視力、自覚的屈折力、他覚的屈折検査、眼位、調節近点、最大調節力、瞳孔径、眼圧、涙液量の9項目である。結果は、自覚屈折力の遠視化、裸眼視力の低下、近方視眼位で外斜位の増加、調節近点の増加、最大調節力の減少、眼圧の低下などの傾向がみられた。したがって、従来の視覚機能検査によって3次元立体映像が視覚機能に与える影響を計測できることがわかった。 自律神経系による評価・解析手法の開発 予備実験として2次元画像による心拍数変動の計測を試み、動きの少ない映像、動きの多い映像と比較した。動きの多い方が心拍数が増加し、映像の影響が大きいことがわかった。しかし、計測システムの構築が遅れ、十分な実験はできなかった。 まとめ:視覚機能による3次元立体映像システムの評価が有効であることがわかったが、自律神経系による評価は十分な結果が得られなかった。
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