• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

シャルピー衝撃試験と鉄骨破断現象の相関に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450201
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 建築構造・材料
研究機関東京大学

研究代表者

桑村 仁  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20234635)

研究分担者 稲葉 雄一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90312975)
伊山 潤  東京大学, 工学部附属総合試験所, 助手 (30282495)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
1999年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1998年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
キーワード鉄骨 / 材料試験法 / 破壊 / 衝撃 / 鋼材 / 衝撃試験 / 鉄骨造建築物 / 破面解析
研究概要

百年前に考案されたシャルピー衝撃試験は工業的試験方法として普及しているにも関わらず、実構造物の破壊性能との定量的な関係が今まで明らかにされていなかった。むしろ、破壊力学的な観点から、両者には寸法・載荷速度・ノッチ形状について理論的相関がないため、シャルピー衝撃試験の結果を実構造物の破壊性能の評価に用いるのは無理であるという見解が一般化していた。ところが、今回の研究により、シャルピー衝撃試験片の破面形態は、実大鉄骨の脆性破面の形態と酷似しており、しかも破壊の進行プロセスが、ひずみ集中部における延性き裂の発生、成長、脆性破壊への転化という3段階の共通の現象から構成されていることがレーザー顕微鏡による表面形状測定により確認された。
さらに、シャルピー衝撃試験を可変速で実施して得られた荷重-変形関係を3次元有限要素解析結果と比較することによって、ノッチ先端の応力とひずみの進行過程が明らかになり、き裂の発生条件と脆性破壊への転化条件が明かとなった。これを実大鉄骨の破壊実験結果と比較することにより、両者の破壊条件が、寸法とひずみ速度を温度に換算する方法により、共通に表示できることが明かとなった。まだ、実験データが十分とは言えない面はあるが、シャルピー衝撃実験で得られる吸収エネルギーを基に、実大鉄骨の脆性破断までの塑性耐力上昇と変形能力を予測することがある程度可能となった。
建築鉄骨では、個々の建物に供給される鋼材のロットが船舶や橋梁などに比べると小さく分散しているので、工業的に簡便なシャルピー衝撃試験による材料靭性値を鉄骨構造物の破壊性能の評価に直接利用することが肝要であることから、この研究の成果は実用面でも意義が大きいと考えられる。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 桑村仁、伊山潤: "シャルピー衝撃試験片と実丈破壊部材の破面相関"日本建築学会構造系論文集. 508. 127-133 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kuwamura, Hitoshi: "Fracture of Steel during an Earthquake"J. of Earthquake, Wind and Ocean Engineering. 20. 310-322 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 桑村仁、稲葉雄一郎: "鉄骨接合部の平面ひずみ状態における応力三軸度とひずみ集中率"日本建築学会構造系論文集. 518. 87-94 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kuwamura, Hitoshi and Iyama, Jun: "Fractographic Correlation between Charpy Specimens and Full-Scale Members"J. of Constr. Eng., AIJ.. No. 508. 127-133 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kuwamura, Hitoshi: "Fracture of Steel during an Earthquake"J. of Earthq. Wind and Ocean Eng.. 20. 310-322 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kuwamura, Hitoshi and Inaba, Yuichiro: "Stress Triaxiality and Strain Concentration at Steel Connections under Plane Strain Condition"J. of Constr. Eng., AIJ.. No. 518. 87-94 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 桑村仁、伊山潤: "シャルピー衝撃試験片と実大破壊部材の破面相関"日本建築学会構造系論文集. 508. 127-133 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Kuwamura,Hitoshi: "Fracture of steel during an Earhquake"J.of Earthquake,Wind and Ocean Engineering. 20・4. 310-322 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 桑村仁、稲葉雄一郎: "鉄骨接合部の平面ひずみ状態における応力三軸度とひずみ集中率"日本建築学会構造系論文集. 518. 87-94 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 桑村仁・伊山潤: "シャルピー衝撃試験片と実大破壊部材の破面相関" 日本建築学会構造系論文集. 508. 127-133 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi