研究分担者 |
下坂 陽男 明治大学, 理工学部, 教授 (10139462)
大亦 絢一郎 明治大学, 理工学部, 教授 (10061954)
嘉納 秀明 明治大学, 理工学部, 教授 (00017914)
下田 博一 明治大学, 理工学部, 助教授 (10130816)
野口 弘行 明治大学, 理工学部, 教授 (40062012)
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研究概要 |
高度情報化社会における現代の建築構造物の設計には, 強振動を想定した耐震設計はもとより, 建築構造物内に設置される機器装置類, エネルギー供給・情報システムの機能維持に対する考慮も必須である。現在実用されているアクティブ・セミアクティブ・パッシブ方式の制振装置に関する系統的な評価を行い, コストパフォーマンス, 機構種別, 減衰特性, 振動数特性, 制御法則等を検討した。有効な制振制御手法に基づいた新しいタイプのアクティブ・セミアクティブ・パッシブ方式の制振装置を開発して, 理論的, 実験的にその特性を調べた。さらには, 建物モデル, 機器装置モデルおよび配管モデルにこれらの制振装置を取り付け, 二次元振動台を用いた性能実証試験により, 制振装置の評価を行い, 地震応答解析によって耐震性能を検証した。得られた主な成果は以下の通りである。 1.高さ方向の構造特性分布に不連続・不均等性を有する建築構造物の振動特性を綿密に考察し、振動抑制のために各種ダンパの設置方法を明らかにした。 2.最適制御理論、H∞制御理論を用いた制御系の設計ならびに各種ダンパに適用したときの最適配置決定を行い、各種アクティブダンパに対するH∞制御による制御則の適用を検討した。 3.リニアモータを用いたアクティブマスダンパ、金属部材の連続曲げ、あるいは塑性関節を用いた弾塑性ダンパ、ベローズ式流体ダンパなどを開発し、性能実証試験により、実証性を確認した。 4.1/5程度の木質構造建物模型を製作し、偏心率、水平剛性、床水平剛性等をパラメータとする強震時の地震応答実験により、各種ダンパの適用性を含めた耐震設計法を検討した。
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