配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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研究概要 |
本研究では,壁体の周辺音場を含めた形態と遮音の関連を,計算力学的解析と実験の両面から明らかにし,またあわせて,精密な音場/遮音解析の手法を開発し提示することを目的とした。主要な成果の概要を以下に記す。 1数値解析 (1)従来精密な数値積分を用いてきた空気反力項の処理を等価円積分へと簡略化し処理速度を約33%向上させることに成功した。さらに、積分方法をより簡略化しプログラミングをより容易とする比放射インピーダンスの簡易算定式の導出手法の提案と精度の検証を行った。なお非対称境界条件としては「固定(c)」と「単純支持(s)」を組み合わせ用いた。(2)残響室内の拡散性についてFEM解析によるアプローチを試み,まず高精度の音場音圧算定に必要な解析の要素長等の設定を明らかにし,続いて,実験および統計音響理論との比較から本研究で開発したプログラムによって各種音場の詳細かつ精密な検討が可能となることを示した。(3)(2)の解析手法を用い、実験で用いてきた不整形残響室は、1/3オクターブバンドの測定時の拡散性に及ぼす隅,壁面上,室内空間の音源位置による有意差はほとんど無視できることを明らかとした。また挟帯域とした検討でも、音源位置よる拡散性の差は整形残響室に比し小さいことを示した。 2実験 (1)音響インテンシティ法による透過損失測定に関し、固定・単純支持・弾性支持の実現方法の開発、P-Iインデックスによるマイク間距離の決定手法の検討を行った。(2)アルミニウム板の遮音特性を上記の数値解析並びに実験で求め比較し対象周波数領域全般にわたり良好な一致が得られることを確認した。(3)弾性壁体周辺の音場をベクトルプローブにより視覚化を行い、試料取り付け開口部に生じるモードが透過損失値に影響を及ぼすことを明らかにした。
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