研究課題/領域番号 |
10450242
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
高橋 康隆 岐阜大学, 工学部, 教授 (00023177)
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研究分担者 |
伴 隆幸 岐阜大学, 工学部, 助手 (70273125)
大矢 豊 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80167311)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | ディップ・コーティング / α-ヒドロキシケトン / 2-ヒドラジノエタノール / α-ヒドロキシケトンヒドラゾン / ニッケル金属薄膜 / コバルト金属薄膜 / チタン水溶液 / チタン酸クラスターアニオン / デイップ・コーティング / α-ヒドロキシケトンヒドラジン / ニッケル薄膜 / コバルト薄膜 / α-ヒドロキシケトンモノエダノールイミン / チタニア薄膜 / ジルコニア薄膜 / 結晶化温度低下 / 光照射効果 / 光パターニング |
研究概要 |
本研究の成果は次の様に要約される。 (1)α-ヒドロキシケトン類(アセトイン及びアセトール)及びそのモノエタノールイミン誘導体はチタンアルコキシドなどのアルコール溶液に対して優れた安定化効果をもつ。 (2)安定化剤の種類によってディップ・コーティングしたチタニア膜の結晶構造が変化し、600℃の熱処理では、α-ヒドロキシケトン安定化ゲル膜からは純アナターゼが、またそのヒドラゾンやモノエタノールイミン安定化ゲル膜からはアナターゼとルチルの混合体が生成する。安定化剤が還元性をもつとき、ルチル生成の傾向が高い。 (3)C=N結合を含む上記のイミンで安定化されたチタニアあるいはジルコニアゲル膜へ紫外線照射するとゲル膜のアルコールへの溶解度が低下する。これを利用することによりパターニングが可能である。また、チタニアの場合は電荷移動吸収のため配位子に不飽和結合がなくても紫外線の照射効果があり、それによって純アナターゼ膜を優先的にコーティングできる。 (4)α-ヒドロキシケトンのヒドラゾン誘導体が無機物のアルコールへの溶解促進効果と還元性を併せ持つことを利用して、酢酸塩のアルコール溶液を調製し、またその溶液をディップ溶液として用いることにより、不活性ガス中の熱処理によりニッケル及びコバルト金属膜のディップ・コーティングが可能であることを認めた(特許申請中)。 (5)2級及び3級アミンあるいは4級アンモニウム水酸化物とチタンアルコキシドからアルカリイオン、ハロゲン及びキレート剤を含まない高濃度チタン酸水溶液が非常に簡便な方法で合成でき、他のチタン化合物の優れた原料となること、またその溶液種はチタン酸の縮合で生じるクラスターアニオンとアルキルアンモニウムカチオンからなる可能性が高いことを認めた。また、この溶液を用いて高屈折率のアナターゼ膜をディップ・コーティングできる(特許申請中)。
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