研究課題/領域番号 |
10450255
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 剛久 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20220478)
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研究分担者 |
桑原 雄一 (幾原 雄一) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (70192474)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
1999年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1998年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | BaTiO_3 / 双結晶 / 異常粒成長 / 電気的特性 / PTCR / 電流-電圧特性 / SrTiO_3 / 静電障壁 / チタン酸バリウム / 半導体 / ショットキーバリヤ / ポテンシャルバリヤ / 粒界構造 / 結晶粒界 / MREM / EELS |
研究概要 |
電子セラミック材料の基本物質としてしばしば用いられるBaTiO_3は、Nb等の様にホストイオンよりも価数の大きい添加物によりn型の半導性が生じる。一般に、電子セラミック材料の多くは多結晶体として使用されるが、その電気的特性は結晶粒界で発現する現象を利用するものが多い。従って、電気的特性を詳細に知るためには単一粒界での電気的特性を調べる必要がある。本研究は、単一粒界を有するBaTiO_3双結晶を作製し、その電気的特性について調べ、以下のような知見を得ることに成功した。BaTiO_3は融点直下に六方晶-立方晶の相変態点を持つために凝固法により単結晶を作製することが難しい。そこで、本研究では微量の添加物を添加することにより結晶粒成長挙動を制御する技術を構築し、通常の焼結法を用いて、結晶粒径〜1mm程度の粗大結晶粒組織の作製を行った。一方、単一粒界の電気的特性にはこの粗大結晶粒から切り出した双結晶を用いた。種々の結晶粒界についてその電気的特性の測定を行ったところ、粒界電気的特性は結晶粒界の構造に大きく依存して変化することが見い出された。そして、粒界構造を決定する粒方位依存性について整理を行ったところ、粒界電気的特性は、結晶粒界の整合性で整理しうることを見いだし、整合性が高くなるに従って、電圧-電流特性における非線形係数が小さくなることが明らかとなった。比較検討のために、BaTiO_3と同様な結晶構造を持ち、かつ、単結晶の作成が可能なSrTiO_3について双結晶試料の作成、ならびに、その電気的特性の評価を行ったところ、BaTiO_3とほぼ同様な傾向を示すことが見いだされた。
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